金属加工の技術:樹脂成形加工用語と解説

▶︎【樹脂成形加工】34種類

「樹脂成形」とは、金型の中に樹脂を入れ、加熱・圧縮して成形する方法である。熱硬化性樹脂を使用して製品など立体的な成形品を作るのに使われる。

「技術」とは、科学の原理を役立てて、ものを生産したり組織したりする仕方や技。または、物事を能率的に行う技をいう。

圧縮成形

圧縮成形とは、熱硬化性樹脂の成形方法の一つ。プラスチック成形方法では、もっとも歴史があり、熱硬化性樹脂(プラスチック)の代表的な成形方法である。
計量した成形材料を金型(キャビティ)内に入れ、圧縮成形機で加圧成形する方法。射出成形やトランスファー成形に比べて、充てん材や分子の配向が少ないため内部応力が少なく強度も大きいことが特徴。

アフターエンボス

アフターエンボスとは、裏面を押し上げて浮かす加工法だが、熱可塑性樹脂フィルム、シート、レザーなどにおいて、シート加工と同時に、表面処理のひとつで、シワ模様をつけるシボ付けをする方法がある。これに対して、シート加工後、ロールに巻き取り、その後加熱してシボ付けする方法。

ウオータージェットトリミング

ウオータージェットトリミングとは、例えば一体発泡インパネや成形天井などの製品外の不要部分を、ロボットの先端に取付けられた高圧ノズルより噴出することで、水圧を高くし、水を出す穴を細くし、高圧水で切断する。

ウェルドカット

ウェルドカットとは、プラスチックの高周波ウェルド加工において塩ビ・布、塩ビ・カーペットなどの見切り部分を処理する加工法の一つ。高周波によって素材自体の分子を激しく振動による発熱により、高周波ウェルド加工で塩ビ塗布、カーペットの端末を溶着し、同時に塩ビの一端を切り取る工法。

FRP積層

FRP積層(繊維強化プラスチック)とは、ガラス繊維、ガラス繊維布などの繊維強化プラスチック強化材に液状熱硬化性樹脂を含浸させ、適当な枚数を重ね合わせ、加圧加熱成形すること。

押出し成形

押出し成形とは、塑性加工の一種である。耐圧性の型枠に入れた素材に高い圧力を加え、わずかな隙間から押出すことで望む形状に加工する方法。

雄型成形

雄型成形とは、真空成形法の一つ。塩ビレザーなどの熱可塑性樹脂シートを加熱軟化させ、雄型の最突起部分で徐々にシートを引張って伸ばし、真空吸引する成形方法である。

ガスインジェクション

ガスインジェクション(ガスアシスト成形)とは、射出成形において従来の樹脂充填後の保圧工程の高圧な樹脂圧の代わりに、低圧の窒素ガス圧力で保圧する成形法。成形の欠点であったヒケ・ソリ・バリ等の発生を大幅に低減することが可能になる。

カレンダー加工

カレンダー加工とは、熱ロールと樹脂ロールでプレスする加工のこと。塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂コンパウンドを一定の厚さに連続して圧延し成形する加工方法で、艶出しや厚み調整など様々な加工が可能である。

ゲルコート

ゲルコートとは、FRP成形(繊維強化プラスチック)における、製品表面の美観と保護のための処理。初めに型の表面にガラス繊維を含まない樹脂層を形成し、半固形体のゲル状態になってから、人手によって樹脂をハケやローラーで整えるハンドレイアップ法やスプレーガンで樹脂や硬化剤を型に吹き付けるスプレーアップ法などでFRP積層を行う。

シボ付け

シボ付けとは、表面処理の一つで、フィルム、シート、レザーなどの表面に凹凸シワ模様を付ける加工のこと。この模様をシボ(エンボス)といい、シボ付けで立体的な感覚を与えることが可能。

射出

射出成形とは、プラスチックなどの加工法で、軟化する温度に加熱したプラスチックを、可塑化された溶融樹脂を金型内に充填して成形する。

射出圧縮成形

射出圧縮成形とは、射出成形と圧縮成形の技術を組み合わせた製造プロセスのこと。軟化する温度に加熱したプラスチックを、金型内に溶融樹脂を射出し充填完了時点で圧縮工程を行い、狙いの板厚成形を行う。

真空成形

真空成形とは、熱成形法で最も一般的な方法で、加熱・軟化させた板状の熱可塑性樹脂を型に合わせて、真空吸引することで、製品を形づくる成形法。
ストレートフォーミング(雌型成形)とドレープフォーミング(雄型成形)の2種類あり、シートを型の上にクランプしたまま加熱軟化させ、型とシートとの間を真空にして、シートを型に密着させ成形し、冷却後成形品を取出す。

真空圧空成形

真空圧空成形とは、押出成形されたフィルムやシートを加熱して軟化させ、型に密着させるプラスチック成形方法。熱可塑性樹脂シート素材の成形に広く用いられる、様々な形状・デザインに対応できる真空成形を改良した成形法。 射出成形等に比べ、金型製作にコストや時間がかからないメリットがある。

射出成形

射出成形とは、樹脂成形材料を加熱溶融させて、材料を金型内の凹側のキャビティに射出注入し充填した後、冷却し固化または硬化させる成形法。複雑な形状の製品を大量に生産するのに適している。

衝突混合

衝突混合とは、RIM(反応射出成形)において、2種以上の高反応性原料を高速で衝突させることにより混合させる方法。

振動溶着

振動溶着とは、電磁コイルとスプリングの反発力からくる振動による摩擦発熱を利用した溶着法。原理は、溶着部に加圧した状態で被溶着物を左右または上下に周波数 240Hz・最大振幅 1.8mmの振幅を与えると、接触部は数秒で溶融温度に上昇し溶着される。

スプレーアップ成形

スプレーアップ成形とは、型の上にスプレーガンを用いて、100~200本のガラスフィラメント(単繊維)を集束させたストランドを数十本合わせ、円筒状に巻き取った形状をしたロービングを適当な長さに切断しながら、樹脂とガラス繊維を同時に吹き付けて、積層する強化プラスチック成形法。
外壁材や平板などの成形に適し建築・土木分野や、ボート、バスタブのようなプラスチック成形品の量産に適した方法である。

静電植毛

静電植毛加工とは、メッキに近い表面加工技術の一つ。素材に接着剤をスプレーガン等で塗布し、高い電圧をかけ静電気の力で、パイル(短繊維)を植え付ける表面処理加工である。静電植毛の仕上がり手触りは、ベルベット状の柔らかで上品な手触り感がある。例えば、電気コタツのヒーターを覆う網目カバーの短い繊維は、静電植毛である。

中空成形

中空成形(ブロー成形)とは、製品内部に中空部を形成させるプラスチックの加工法の一種である。通常、ブロー成形法・射出中空成形法(ガスインジェクション)・吹込み成形が、代表的成形法である。ペットボトルやポリタンクなどに使われている。

超音波溶着

超音波溶着とは、熱可塑性樹脂を超音波振動と加圧力によって溶融・接合する加工技術である。プラスチックのような粘弾性体は超音波振動(20〜30kHz)による振動エネルギーがプラスチック内で熱エネルギーに変換され発熱する。その熱を利用して融合・接合させる技術のこと。

伝達溶着

超音波溶着の一つの方法で、超音波溶着とは熱可塑性樹脂を微細な超音波振動と加圧力によって瞬時に溶融・接合する加工技術である。伝達溶着は、プラスチック同士の平らと円錐状を低加圧力で接触させ、この部分に超音波エネルギーを集中させることで発熱溶融させ接合する。

トランスファー成形

トランスファー成形とは、熱硬化樹脂の成形法の一つで、プランジャー内で加熱軟化溶融させた材料を狭い通路から加熱したキャビティ内に圧入して成形する方法。射出成形と似ているが違う点として、プランジャーに1回分の注入量だけの材料を投入して成形するという点が違う。

ハンドレイアップ成形

ハンドレイアップ成形とは、FRP成形法(繊維で補強して強化したプラスチック)の一つである。不飽和ポリエステル樹脂の常温常圧で硬化する特色を生かし、型の上にガラス繊維基材に人手でハケ、ヘラ、ローラーなどで樹脂を含浸させながら必要な厚さまで積層する成形法である。大形で複雑なものの少量生産に適した方法。設備投資が少なく、多品種少量生産に適しているメリットが挙げられる。

引き抜き成形

ERP(繊維強化プラスチック)の成形手法の一種。ガラス繊維ロービングに液状の熱硬化性樹脂を含浸させ、所望の断面を有する加熱ノズルを通してダイから引き抜き、樹脂がノズルを通過する時に加熱硬化させ所定の断面形状を得る成形法である。釣りざお、ゴルフクラブのシャフト、パイプ、ロッド、アングル、チャンネルなどの製造に利用されている。

フィラメントワインディング成形

FRP(繊維で補強強化されたプラスチック)の加工法の一つ。ガラス繊維の束であるロービングに樹脂を付着させ、マトリックスを含浸させながら回転するマンドレルに巻き付けて成形する硬化後脱型する成形法である。補強材の含有量が高く、極めて強度の高い成形品が得られる。

フィルム接着

フィルム接着とは、一体発泡成形(FIP)発泡と被せの2つの工程を組み合わせた単一工程において、発泡ウレタンが芯材の裏に回り込んで発泡型を汚し、建て付け不良を起こしたり、ヒケ・セル荒れ不良を起こしたりすることを防止するため、芯材に接着剤を塗布し、塩ビフィルムを真空成形する方法。

フレームラミネート

フレームラミネートとは、樹脂シートを積層する方法の一つ。熱融着する樹脂シートの表面に直接ガスバーナから出る火炎であぶり、火炎を当て溶融したところで加圧冷却して接着する接着する方法。

雌型成形

真空成形法の一つで、加熱軟化させたプラスチックシート材を雌型の上に置き、真空引き成形すること。雌型にある微細な穴から、シート材と雌型の間にある空気を吸い出し直接吸い付けて成形する方法。型表面には、微細な真空穴加工が必要で、穴数と穴位置の検討、確認が重要不可欠である。

モールドコート成形

モールドコート成形とは、軟質部品成形法の一つ。金型凸部(コア)、凹部(キャビティー)に分割されるが、キャビティ面に塗料を吹付け表層を形成し、その後芯材との間にウレタンを注入し一体化することが特徴。

レジンインジェクション成形

FRP(繊維強化プラスチック)の成形法の一つ。雄型と雌型の間にガラスクロスやガラスマットを置き、触媒を混合した樹脂を圧入して加熱・硬化させる成形法である。一般には、樹脂製の型が使われ、サーフボードや自動車部品に使われる。

ラミネーション

ラミネーションとは、プラスチックフィルム・アルミ箔・紙・樹脂・金属・繊維などの薄いフィルム状の素材を重ね合せ、積層体にする加工法。接着方法は接着剤を用いる方法、あるいは熱可塑性樹脂の場合、フレームラミネートなど材料表面を熱により溶かし接着する熱融着方法がある。

RIM

RIMとは、プラスチックの成形加工法の一つ。Reaction Injection Molding(反応射出成形)の略称で、高圧注入機を使用し2種以上の高反応性液体原料を注入ヘッド部で衝突混合させ閉じた型内に射出し急速に反応固化させ高分子(プラスチック)を形成する。

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