製造業における品質とは何か?

精密金属加工で図面なしからの治具製作を長年やっている機械加工メーカーの社長さんより質問を受けました。

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という質問をいただきましたので、お答えします。

A【答え】:よく頂くご質問ですが、これらに共通している考え方は、自分たち会社側を中心に物事を考えており、お客さま目線で物事を考えていないということです。お客さまが思う価値とは一体なんでしょうか?その時代のお客さまが求める価値を、製品作りに活かしましょう。

私がご説明します!

こんにちは、見える化集客を運営するコンサルタントの山下裕司です。

品質の定義

品質とは

設計品質とは?

設計品質とは、設計者が目標として狙った品質のことで、魅力ある品質を創造する活動のこと。

生産準備も開発段階から、生産技術・製造の視点で、魅力ある品質を製品へ創造する活動と共に、生産性向上・製造品質向上を目指した、新工法開発・新設備開発などの生産準備が行われる。具体的には、作業性や安全性、高品質を確保する造り方を考慮した生産製造要件の反映、材料選定、生産工程簡略化、顧客ニーズと生産性・高品質を両立させる部品の多種化や組付け基準の共通化など、設計品質を先取りし製造品質へ反映させる活動。

製造品質とは?

製造品質でとは、製造時の作った出来栄えの品質のことで、長期間・安定的に高品質な設計品質を製造し、顧客に100%良品を納める活動のこと。そのために、不良品を作らないこと、不良品を流さないことが重要となる。

・「不良品を作らない」は、工程能力をバラツキ少なく維持・向上すること。および工程の突発異常の未然防止。つまり、設備の自動化・作業の標準化、設備の予防保全、ポカヨケによる突発異常の防止などの活動。

・「不良品を流さない」は、各工程での流出防止を図る関所を設けること。および全工程を通して不良品の流出防止を防止するQAネットワークによる工程設計、検査工程の強化、検査精度の向上、仕掛り在庫低減などの活動。

サービス品質とは?

サービス品質の6つの要素

  1. 「正確性」:正確なサービスなど、正しくて確実なこと。
  2. 「迅速性」:スピード、納期厳守など、物事の進行がきわめて速いさまのこと。
  3. 「柔軟性」:一つの立場や考え方にこだわらず、その場に応じた処置・判断のできること。
  4. 「共感性」:傾聴など、他人の考え・主張に、全くそうだと感ずること。
  5. 「安心感」:知識、信用、価格など、気掛かりな事が無く、心が落ち着き安んじること。
  6. 「好印象」:話し方、清潔感、容姿などで、好ましい印象をを与えること。

品質は、お客さまのもの

「品質はお客さまのもの」という言葉をよく耳にしますが、本当の意味での理解ができているでしょうか?製品製造にあたり、この考え方を基軸に進めているでしょうか?

製品不具合の場合

例えば、製品不具合の話です。工場の不具合発生が、10,000件に1件の割合で、発生率0.01%だから目標クリアしているので問題ない。この程度は、大したことないし、仕方がない。という考え方をしていないでしょうか?

製品を造る会社側から見て、1万台中にたった1件の不具合であっても、そのお客さまにとっては、1/1(100%)です。お客さまにとっては、ゼロディフェクト(製品に不具合がないこと)が大前提で、製品の購入をしている訳です。それを忘れてはいけません。

社内の製品規格

次に、社内の製品規格の話です。現状の製品品質は、社内標準に定められる基準内で合格しているから問題ない。顧客クレームになるのは、ディーラーのサービス対応が悪いか、顧客のワガママである。などと判断していることはないでしょうか?

お客さまは、製品ではなく、製品の機能から得られる価値を買って頂いているということです。

例えばエアコンの場合、お客さまはエアコンを買いたいのではなく、温度調整のできた快適な空間が欲しくてエアコンを買っているのです。ですので、基準の設定がお客さまの要望に沿わないことや、時代の変化で、お客さまニーズや使用環境が変化すれば、社内基準通りの製品であっても、クレーム発生に繋がります。お客さまニーズの変化に追随できないでいると、クレームだけでなく、売上減といったことに繋がっていくのです。

まとめ

これらに共通している考え方は、自分たち会社側を中心に物事を考えており、お客さま目線で物事を考えていない、判断していないということです。やはり、お客さまの立場で、物事を判断することが重要です。品質基準は、その時代のお客さまが決めているという考え方を、製品作りに活かしましょう。

特に製造現場では、品質・生産性・コストの管理指標がありますが、生産性・コストは万一悪化してもお客さまに迷惑を掛けることはありません。もちろん、会社には跳ね返ってきますが、生産性やコストは製造側の都合によるものとも言えます。従って、お客さま第一と考えれば、自ずとして仕事の順序は、①品質②原価・生産性という優先順位となります。

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