特殊な加工技術やサービスを、ブログでどう伝えれば分かりやすくなる?

愛知県名古屋市でセラミックス加工会社を長年やっている製造工場の社長さんより質問を受けました。

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という質問をいただきましたので、お答えします。

A【答え】:webサイトで製品を紹介するポイントは、何が得られるかが最も大切なところです。加工事例だけで紹介というのは、大雑把すぎます。購入を検討している顧客にとっては、話が飛躍しすぎています。

製造プロセス中の品質管理を丁寧に説明することで理解度が上がり、こちらからの提案の価値が理解できる下地ができるのです。

私がご説明します!

こんにちは、売れる品質管理を運営するコンサルタントの山下裕司です。

私が説明します

どうすれば特殊な技術を、顧客に伝えることができる?

そもそも、なぜ売れないのか?

webサイトで製品を紹介するポイントは、つまり「何が得られるか?」が、最も大切なところです。加工事例や設備の紹介だけで技術を伝えるというのは、大雑把すぎます。まず、その素晴らしさは伝わりません。

購入を検討している顧客にとって、事例や設備の紹介だけでは、あなたの会社の技術の素晴らしさを把握する事は、非常に難しいです。ましてや今回は「硬くて脆い素材を加工するセラミックス加工」という特殊な技術です。技術としては素晴らしいですが、高度な技術ゆえに、伝える側としては、とても伝えにくい情報となっています。

例えば、設備を作る時に必要な「仕様書」を顧客に見せれば、売れるのか?売れるはずがありませんよね?仕様書(スペック)とは、材料・製品・サービスなどが明確に満たさなければならない要求事項の集まりです。つまり、その製品の性能です。

多くの中小零細企業が、webサイトで顧客に伝えている事は、製品の性能や機能であり、顧客が知りたい事ではない事が多いのです。

「技術が伝わる」webサイトにするために技術を見つけよう

当社は、”強みを引き出す”という点において、20年以上の経験があり実績も豊富です。新規受注を獲得するための売上に直結する強みの見つけ方をコンサルティングでは、ご提供させて頂いています。

今回は「硬くて脆い素材を加工するセラミックス加工」という特殊な技術を使って、製品を作れるという事をアピールして、新しい受注を獲得したい訳です。であれば、まず最初にやる事は、あなたの会社が「どのような技術や品質の強みを持っているのか?」を棚卸しする事から初めてみましょう?

強みの見つけ方としては、自社の棚卸しを行いますが、まずは「製造プロセスの可視化」です。つまり、製品やサービスの企画段階から、客の手に渡るまでの一連の流れを可視化して、自社の強みを導き出すのです。技術に自信がある、品質に自信があるという企業は、「何を持って、そう言えるのか?」その根拠を、製造プロセスから導き出すのです。

購入を考えている顧客も、プロセスが見えることで「こういう意図があって、こういうことをやっていたのか!」と理解でき、安心や信頼に繋がります。実際、製品やサービス提供するプロセスの中で、顧客には到底分からないような高度な技術を使って製作を、実はやっていますよね?そんな細かいこだわりがあるプロセスを経ていると知ると、当然ながらお客さまとしても受け取る価値が高くなります。

「強み」を製造プロセスに沿って書き出す

このフレームワークを活用すれば「どのような強みがあるのか?」が明確になります。今まで大雑把に考えていた、製品やサービスの価値、自社の強みが目に見えるようになります。

※4Mとは、、、安定した工程を作り、高品質でバラツキの少ない製品を生産するため、4M「人 (Man)・機械 (Machine)・材料 (Material)・方法 (Method)」を使った品質管理手法があります。これを4M管理といいます。4つのジャンルに整理する事により本質を捉えやすくなるメリットがあります。

製造プロセスで強みを明確にする事で、「何が強いのか?・なぜ強いのか?」が明確になります。その上で、セラミックス加工することで、「顧客にどのような事が起きるか?・具体的に何が得られるか?・生産活動がどう変わるか?」を具体的に表現する事が重要です。

【見本】クライアントさまの事例の一部です

●『製造プロセスの流れに沿って、4Mを軸に①〜⑤の強みを書き出します』

 


顧客の要望・打合せ


設計・仕様書作成


製造・検査・出荷


アフターフォロー

方法
(method)

①現状把握と過去トラの確認・目的共有

②ボール部たわみ・磨耗状況の把握

③要求精度・公差の把握

④困っていること(何を改善させたいのか?)

①過去トラの不良対策を図面に織込み(サビ・油汚れ)

②経年劣化の対策織込み

③シンプルで簡単な作り近づける

④メンテナンスフリーの作り

⑤衝撃や荷重に強い

①過去の対策事例をモデリングする

②0.1mmにこだわる精度要求ポイントの明確化

③供給姿勢の難しいワークは何度もテスト

①無料診断

②2年間保証

③ボール部の表面処理修理

④ボール裏側たわみ修理


(man)

①パーツフィーダーの使い方や作業動作の確認

②どういう使い方をしているか?動作確認

①事前に過去トラ確認し織込みポイント整理

②たわみを防ぐポイントの明確化

③30年のベテランが設計担当

①製作のポイントを設計・製造で共有する

②溶接技術向上・溶接割れ検査

③0.1mmにこだわる30年のベテランが担当

④徹底した精度の造り込みと確認

⑤使いやすいパーツフィーダー

①現地現物で診断・4Sアドバイス

②パーツフィーダーの補修

材料
(material)

①ワークの重量や形状など含む材料確認

②どの程度の頻度、年数でたわむのか?確認

①サビ・油汚れに強い材料の選定

②磨耗に強い材料の選定

③精度が維持できる材料の選定

①最適材料の検査・4Sで作りやすい環境作り

②過去の失敗事例を見える化(風化させない)

③4Sで造りやすい環境を作る

①診断マニュアルの作成

モノ
(machine)

①TPM状況・設置レイアウト確認・使い方の確認

②現在は、どのような仕様なのか確認

③どの程度の生産能力なのか?

①設備点検・4Sしやすい設計

②部品を交換・調整しやすい設計

③精度が維持できる作り

④分解でき、掃除ができる作り

⑤0.5mm違いを選別する精度のポカヨケ機能

⑥調整時間が短縮できる作り

①中古の場合は、コーティングから行う

②溶接条件の最適化(ガス・ワイヤー・トーチ管理)

③精度を造り込む設備の点検

④ローレット加工、スボールによる生産性向上

①過去の故障事例、修理事例などアドバイス

②他社製品でもシュートのシート張り替え修理

強みを可視化した上で、他社との違いを明確化する

セラミックス加工を提供しているという概念も変わってきます。普通はセラミックス加工を提供している訳ですが、本当は顧客の製品の製品精度を高めたり、強度を高めたり、あるいは生産性を高めたりなど、様々なメリットがあるはずです。

これでは、他の会社との違いがよく分かりません。どこのセラミックス加工会社に頼んでも同じような気がしますので、”安い”とか”近い”業者に競争で負けてしまうことでしょう。

何がすごい技術なのか?なぜ、その技術がすごいのか?

あなたの会社のセラミックス加工がスゴイポイントは何か?なぜ、選ばれているのか?もっともっと色々な言葉で、あらゆる形で表現する、表現しきることが大切です。事例の写真だけでなく言葉や動画などを織り交ぜ、様々な角度からイメージを伝えましょう。事例の写真掲載するだけで、思考が停止してしまっています。

完成品の写真だけでなく、途中経過や使っているマシニングセンタ(MC加工)や材料(例:アルミナ・シリコンとか)などの視点から、完成までのプロセスを具体的に表現することをすごく意識することで、顧客への伝わり方が大きく変わってきます。

具体的に描写すればするほど、本来の専門家らしさがより深まります。イメージできるような具体的な描写の上で、抽象的にまとめることができると、すごく伝わるようになります。最初、具体的に文字に起こせない場合は、話した方がどんどん出てきますので、あなたの会社のセラミックス加工の魅力を生産技術とは関係ない部署の人に話して、それを録音して、書き起こしてみるといいです。

webサイトの説明文章が長いと読まない?短くした方がいい?

セラミック加工についての説明を短くまとめた方が良いというのは誤解です。どちらかというと、文章が長い方が相手に浸潤していくため説得しやすくなります。ただ、文章が長いと読みにくくなるので、読み手に興味を持って読んでもらうために見出しや画像などを活用して、読み手の心を掴むことが大切になってきます。

もちろん文章が短くて伝わるのが、一番ベストと考えますが、それは非常に難易度が高く困難です。最初のうちは、文章が長くて構いませんので、そこに読み手が引き込まれるように、丁寧な文章を作ってきちんと伝わるものを作りましょう。読み手に分かりやすい文章を書いて、後からどんどん整理していくイメージです。例えば、「なぜ、業界で一番価格が高いのに、当社のセラミック加工は納期が3ヶ月待ちになのか?」とかだと、なぜ?と思うので、次の文章を読みたくなりますよね。

セラミックス加工の受注をどのように獲得していくかは、業界の中でどのようなポジションを占めていくかによって、大きく変わってきます。最先端の設備を売りにするなら、他社との違いを明確にしなくてはいけないですし、業界の悪習を変えたいなら「この業界は根本的に間違っている!」と伝えなければなりません。

本当にどう伝えるか、言語化するかが重要になります。製造業の中でも、そこにウェイトを置いている企業、そこを考えている企業はほとんどいません。技術力や品質を高めることが最も大切と思いこんでいる人が多いのが実情です。技術力や品質力が良いのは当たり前で、それをどのようなメッセージとして伝えるかが重要なのです。

webサイト作成時に意識することは?

自分で感覚的に理解できている部分をとにかく言語化することを意識するようにしています。言葉にできない感覚というのは、相手にうまく伝わりません。それは説明してないのと同じことです。

まずは、抽象的に全体を見て、次に具体的に部分的なミクロの目で見て、もう一度全体を抽象的にマクロの目で見ることが大切だと考えています。木を見て森を見ずの逆で、木も見て森も見るということですね。

あと意識して取り入れていることは、「何が違うのか?」という、他社との違いを理解しやすい形で伝えることです。webサイトを読んでいる見込み客に対して、理解できる分かりやすい言葉で、イメージしやすい写真や動画で伝えることを意識しています。

まとめ

あなたの会社が新規開拓で困らないようにするためには、自社のストロングポイントを明確にすることから始めましょう。自社の強みやストロングポイントって、以外と見えないものなのです。強みと思っていることが、顧客から見ると実は他のことが強みだったり、求められていることだったり、自社のことだからこそ大きな盲点があったりします。

自社を客観的に見ることは難しいのですが、何が強みだと思うか?ということを製造プロセスに沿って書き出すことで、客観的な視点に近づきますので、ぜひ書き出しをやってみてください。それから他社との違いを生み出すというステップに進みますね。強みを書き出して他社との比較ですね。順番を間違えないようにしましょう。間違えてしまっては、全く意味がありません。

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