売上1.7倍!製造業ブログで新規受注獲得した、その秘密とは、、、

難削材等の切削加工、特殊鏡面加工、微細加工を長年やっている機械加工メーカーの社長さんより質問を受けました。

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という質問をいただきましたので、お答えします。

A【答え】:普通、売上を伸ばそうと思うと、製品の改善、宣伝や広告を変えないといけないと思いがちになるでしょう。しかし、今回ご紹介した「品質を保証する工程づくり」のプロセスや仕組みをコンテンツにしてお伝えすることで、売上アップに直接繋がります。事例を参考にしてみてください。

私がご説明します!

こんにちは、売れる品質管理を運営するコンサルタントの山下裕司です。

私が説明します

製造業ブログで新規受注獲得する、その秘密とは?

日本の製造業の最大の強み「生産競争力」

日本の製造業の最大の強みは、生産競争力が挙げられます。生産競争力とは、生産の三条件(品質・コスト・納期)のバランスをトレードオフの関係の中、いかに高い位置でバランスするか、ギリギリを攻めながら良い製品を作り出す、現場力と技術力のことです。

経営方針に則り、現場スタッフ一人ひとりの絶え間ない改善活動によって培ってきた現場の力。そして、最高品質を製造するために開発される技術の力。良い製品を造るためのこの二つの力が、日本の製造業の最大の強み「生産競争力」です。

●現場力とは何か?

現場力とは、価値が発生する場所で、自ら問題を発見し解決する力のこと。

「企業文化」+「仕事のやり方」=現場力

「企業文化」
企業文化とは、経営陣の経営方針や長年の伝統で築き上げた企業独特の価値観や行動規範のこと。社員が正しい方向にいく動機を与えるものであり、ブランド作りには欠かせないもの。例えば、企業理念や企業としてのモノづくりの考え方などのこと。

「仕事のやり方」
仕事のやり方(マネジメント)とは、様々な資源・資産・リスクを管理し、経営上の効果を最大化する手法のこと。例えば、品質管理のやり方などのこと。

●技術力とは何か?

技術力とは、科学の原理を役立てて、能率的にモノを生産したり組織したりする仕方や技のこと。

「革新的な生産技術」+「匠の技」=技術力

「革新的な生産技術」
デジタル技術(デジタル・テクノロジー)とは、一つの技術を指すのではなく、クラウドやモバイル、Internet of Things (IoT)、データ分析や人工知能(AI)、など、相互につながった技術の集合体を意味します。デジタル技術は、最先端ロボット技術など生産技術の面でもデジタルトランスフォーメーション(デジタル革新)を起こしている。

「匠の技」
原材料、技術、技法へのこだわり、多岐にわたる複雑な工程をも完璧にこなす手先の技術にすぐれた職人。神の手と言われるような職人の微調整能力のことや、計測器で測定不能な差異の検出するレベルの職人が持つ感性のこと。

顧客に伝わってない製造業の生産競争力の凄さ

多くの企業は、この現場力と技術力を、お客さまや株主などステークホルダーに上手く表現できずにいます。革新的な技術を持っていたり、すごい職人の神技があったりしても、顧客に伝えきれないため、製品が持っている本来の価値を伝えられずにいます。「製品を見てくれれば品質の良さは分かる!」と言われる言葉は、製造業ではよく使われますよね?

しかし今後は、インターネットでの営業がどんどん増えてきます。営業マンに話を聞くより、会社のホームページを見た方が自分が知りたいことを、知りたい時に知れます。

例えば、私が以前勤めていた、自動車会社の話を例にすると、車のドアを造るのも、市場で売れるであろう最先端のデザインを考慮しながらも、それと同時に衝突強度性を高め、強度とは相反する軽量化やコスト低減も同時に進めていきます。高品質・納期・低コストを両立させるための設計図面を書いて、生産技術を開発し、製造する。

生産三条件(QDC)のバランスを取りながら、高品質の製品を生み出すために、どのような仕事をやっているのか?たったドア一枚を作るだけでも、お客さまが知らないことは山のようにあるはずです。

お客さまによって感じる価値は違いますが、特に安心・安全・確実性を求める法人顧客にとっては、知りたい内容です。製造プロセスを可視化することで、その安心・安全・確実性の材料を見える化していくのです。

その中で一つの切り口としてお伝えしたいのが、品質保証という切り口。各社、品質保証やってはいるものの「具体的にどうやってるの?」と疑問に思います。計測器があるとか、実績があるとか、webサイトで掲載されている企業は多くありますが、実際どうやって品質保証されているのかは分かりません。

どのように保証されているのか?というポイントは、どの企業もステークホルダーには伝えていません。法人顧客は、高額製品を購入するため失敗できない訳ですから、特に知りたい情報なのではないでしょうか?

例えば、品質を保証する工程づくりを紹介するとしたら

①【品質を保証する工程づくり】

品質を保証できる工程作りの第1歩は、品質に関する各種情報を日頃から収集、整理、分析し同類の不具合が発生しないよう日々、生産活動の中に改善を織り込み、未然防止を図る必要がある。また、万一不具合が発生しても、自工程内で素早く対応ができ、後工程には絶対に不具合が流出しない体制を整備しておかなければならない。

1-1:情報収集:現状の視える化

品質を保証できる工程作りの第1歩目は、品質に関する各種情報(製品図・日々の不具合情報・過去の不具合リスト・顧客クレーム情報)を日頃から収集・整理・分析し、同じような不具合が発生しないよう日々、生産活動の中に改善を織り込み、未然防止を図る必要があります。

また、万一不具合が発生しても、自工程内で素早く対応ができ、後工程には絶対に不具合が流出しない体制を整備しておかなければなりません。

過去の不具合リストは、工程別にそれらの品質不良対策で、二度と造らない・流さない対策が行われているかを確認。不具合には、人の技能不足、注意力不足により発生した品質不良もあるため、不具合流出の有無や、知識の教育に活用する。

1-2:不良品を造らない:工程能力の確保

不良品を造らないためには、各工程の工程能力を正確に把握し、その工程能力に見合う品質チェック体制の整備が必要である。工程能力が満たされている工程は、工程能力と定量チェックで確保された標準ロットで全数保証を行う。そして、工程能力が満たされてない工程は全数チェックを行わなければならない。

各作業者にとって毎日行う、その作業は1日数百回の内の1回かもしれませんが、お客さまにとってみれば、その製品が全て。従って、不良を造らないということが、品質を保証する工程づくりの源流になるのである。

1-3:不良品を流さない:検出力の確保

検出力を向上させるためには、未然防止・正常時と異常時のルール作り・工程能力を向上させる改善活動の定着が必要である。

品質チェック基準を明確にして、品質チェック体制の構築と要領書の整備。その上で、品質チェックのための訓練を行い、品質基準書に基づいたゲージの設定とゲージ取扱い要領書の整備し、工程を管理するチェックシート類と要領書を整備することで、人による検出力を確保していく。

②【品質保証の実行】

2-1:生産前:生産前の品質情報入手と処置

品質を保証できる工程を作るためには、品質に関する様々な情報を日頃から収集・整理・分析し、未然防止を図る必要がある。完璧な品質保証を確保するための工程作りには、品質に関わる対応内容や処置内容の確実な情報把握が不可欠となる。

申し送りや変化点管理などを活用することで、工程品質保証度を向上させていく。変化点管理とは、4M(人・機械・材料・方法)が変動した時、早期に抜けなく異常を見つけ出し対策を打つ事で、早期に工程&品質を安定させる管理方法のこと。

2-2:生産中:生産時の品質確保

工程の中の品質を保証するためには、各工程の工程能力を正確に把握すること、これに加えて変化点管理が必要不可欠。工程能力が高い工程では、標準ロットで全数保証できるが、工程能力のない工程は全数チェックが必要となる。

2-3:生産後:品質情報の把握と伝達

毎日生産を行っていても全く同じ条件で毎日行っている訳ではない。必ず「情報の連続性」が切れることがある。製造ラインの状態は日々変化しているため、この状態を次に行う人に状態を正確に伝えなければ、見落としや思わぬ勘違いによって不良品を後工程に流してしまう可能性がある。製造終了後の品質情報の把握と洩れの無い伝達は必須事項である。

③【異常管理】

3-1:情報収集:異常の視える化と対応

品質を保証できる工程作りには「問題が明確に分かる」「問題が見える」仕組みを各所に工夫して、問題を早期発見する仕組みが必要である。異常が発生した場合は、即座に発見され処置される仕組みを作らなければならないため、事前に正常な状態と異常な状態の境界(変化点)を確認しておく事が不可欠である。

3-2:処置:異常発生時の速やかな処置

問題が発生した時にどう対処するか?というのは、とても重要なこと。品質異常の発生時には迅速かつ確実な流出防止策を講じないと、後工程に流れた不良品の流出範囲が一気に拡大する。不良品が流出しないよう、もしくは流出範囲を最低限に抑えるように対処しなければならない。

3-3:再発防止:恒久対策

問題を暫定処置後の恒久対策までできているか?多くの企業が、ここの恒久対策までできていないのが実情です。とりあえず今の問題が解決すればOKとなりがちであるが、それでは何故異常が発生したのか?といった真の原因は見過ごされて、また同類の異常を誘発してしまう。
二度と繰り返さないために、徹底した真因の追究と恒久対策が必要となる。

新規獲得に繋がるコンテンツ作り

企業の新規獲得の取り組みとして、このような「品質を保証する工程づくり」のプロセスや仕組みを、ブログのようなCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)で、コンテンツを残していくという考え方を持つといいと思います。

日本の製造業の最大の強み、生産競争力(現場力・技術力)をCMSで紹介していくことで、顧客の製品理解が深まり新規受注獲得に繋がっていくのです。「会社の貴重な情報を紹介して、他社に真似されないか?」「同業社から樹上がこないだろうか?」など心配されるかもしれませんが、こういった情報は、品質を重視している顧客からとても喜ばれます。

まとめ

普通、売上を伸ばそうと思うと、製品の改善、宣伝や広告を変えないといけないと思いがちになるでしょう。しかし、今回ご紹介した「品質を保証する工程づくり」のプロセスや仕組みをコンテンツにしてお伝えすることで、売上アップに直接繋がります。

本来の価値が伝わっていないことで、売れない製品は数多くあると思います。私たちのまわりでも思い込みにより本来の価値が伝わっていなかったり、伝えていなかったりする事があるかもしれません。

ほとんどの製造業は、ステークホルダー(株主・顧客・従業員・取引先など)に、本来もっている自社の価値を伝えきれていません。この機会に、自社の本来の価値を伝えきれているか?思い込んでいないか?色々なことを振り返ってみたりすることも良いかもしれません。

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