問題解決手法「要因解析」とは?

要因解析とは?

要因解析とは「原因と結果との関係を明らかにすること」つまり、基準と現状とのギャップの要因(原因)を明確にすることです。

解決すべき課題を発生させている原因を究明し、真の要因を突き詰め、その真因を取り除くことによって目標を達成できます。(真因とは問題を発生させる真の要因のこと)

要因解析

例えば、、、
パソコンが突然動かなくなった場合、
あなたはどうしますか?

  1. どうして動かなくなったのか?状態を確認する。
    (特性に関する現状を調査)
  2. 考えられる原因を洗い出す。
    (要因・原因を洗い出す)
  3. 次に、洗い出したことを一つ一つ確認する。
    (洗い出した要因を整理・解析)
  4. そして、パソコンが動かなくなった原因を見つける。
    (真因の検証)

 これが要因の解析の流れで、問題解決の中でも一番重要なステップです。この要因解析をしっかりやらないと、対策が的外れなものになったり、目標達成できなくなることがあります。目標達成できない問題解決は、この要因解析がうまくいってないことが多いです。

しかし、目の前の安易な解決策に飛びついて、それらを解決したとしても、それが真因でなければ、また同じ問題に直面することになります。大切なことは、問題を発生させた真因を追求し、抜本的な解決を図ることなのです。

 

要因解析の4ステップ

要因解析4ステップ

ステップ①:現状調査・現状把握

 真の原因を見つけ出し要因解析を行なう為に、データを取り、今まで分かっている事実を収集・整理して、ヒストグラム・パレート図・グラフ等で極力データで表し、特性がどうなっているのか、メカニズムの解明を行いましょう。この時に、層別の考えを取り入れ、あらゆる視点から調査してみることが大切です。そのためにも、現地現物で工程をしっかりと観察してメカニズムの解明を行いましょう。

※メカニズムの解明には、前のステップの「現状把握」で活用した特性要因図が有効で、4M(人・機械・材料・方法)の観点から調査したデータ・情報も活用できます。

 

ステップ②:要因(原因)を洗い出す

 問題発見で捉えたズレから出発し、特性に影響を与えていると思われる要因を、「なぜ、なぜ、なぜ」の観点でブレーンストーミングを用いて、多くの意見をランダムに集め洗い出しましょう。※考えられるものを全て洗い出します。

 

ステップ③:洗い出した要因を整理・解析する

 洗い出した要因について、問題と要因の関係を調べるため、経験と技術的知識で整理し、大きくまとまっているもの・関連のありそうなものに分別し、関係を決めます。この時、特性要因図(フィッシュボーン)、系統図、連関図などを作成し活用することで真因追究を行いましょう。※データ分析を疎かにして経験のみの先入観で要因の見逃しをしないように注意しましょう。

特性要因図を使って要因を出していく上でポイントになるのは、要因を考えるための「切り口(大骨)」を見つけることです。この切り口を考える上でヒントとなるのが、4M「人・機械・方法・材料」です。

特性要因図

特性要因図とは、仕事の結果に対して影響していると考えられる要因を洗出して矢印で因果関係を関連付け、魚の骨のような図に表したものです。詳しくはこちら『特性要因図』を参照ください。

●【特性要因図4つの用途】

  1. 改善・解析用
    品質向上、能率向上、コストダウンなどを目標に現状を解析し、改善する場合
  2. 管理用
    クレームや不良品の多発など異常の起きた原因をさがし、除去する場合
  3. 作業標準作成用
    作業のやり方、管理点、管理方法などの作業標準を新たに決めたり、改正する場合
  4. 品質管理導入用、教育用
    ・品質管理導入に際して問題点を特性要因図にまとめる場合
    ・管理図と合わせて要因を列挙し、アクションの一助とする場合
    ・新人の教育、仕事の説明をする場合      

 

ステップ④:真因の検証をする

 洗い出した要因(原因)を整理・解析した上で、問題解決に重要な影響を持つ真の要因を探り見極めます。この時の要因は推定であり、しっかりと検証する必要があります。

 そして大事なのが、机上の推論ではなく事実の裏づけです。裏づけがない場合は、データ収集や実験・現地現物での確認・アンケート収集など、洗い出した要因と特性との関係を証明するために、実験やデータ収集を行い解析して裏づけを取りましょう。

※対策すべき真の要因は、対策したことが目や耳や手で確認出来るもの、計測できるものにします。

真因かどうかを確認する3つのポイント

  1. 「その要因を対策すれば問題が解決され、成果を上げ続けられるか?」
  2. 「もう一度”なぜ?”を質問すると、問題が拡散しないか?」
  3. 「因果関係が逆も成り立つのか?」

誰もが困難を伴なうことが予想される真因からは目を反らしたくなるものです。しかし、「これならできそう、、、」という理由で選んではいけません。それは真因でない可能性が非常に高いからです。「これならできそう、、、」ではなく、「これをやらなければならない!」という視点を持って取り組むようにしましょう。真因の対策でなければ、同じ問題が何度も繰り返し発生することになってしまいます。

 

新規受注獲得のための成約率を高める要因解析の活用法

【参考事例】ホームページの成約率を高めるには?

下記は、クライアントの整体院のホームページの成約率を高めるため、要因解析で真因を調べた内容です。

 

 

要因解析(真因を見つけ出す)

  要因

なぜ?

なぜ?

なぜ?

真因

顧客データを活かせてない

その重要性を理解してない

成約率にどう関わっているのか分からない web集客の全体流れが分からない web集客に関する役割の認識不足

施術事例が掲載されてない

お客さんに頼めない その意味と重要性を理解してない 顧客目線になれてない 顧客ニーズを把握できてない

施術による変化が分かりにくい

変化の見せ方が統一されてない 撮影場所や角度や部位がバラバラ 顧客に見せるという意識がない 分かりやすく見せる価値が理解できてない

顧客から見えない部分が多すぎる

顧客から見えるようにしようとしてない 見えないという顧客の不安を理解してない 顧客の立場に立って物事を考えれてない 顧客との信頼関係を築けてない

製造業で「ホームページから新規受注が取れない、、、」という問題であれば、100個以上の要因は考えられると思います。なぜ、ホームページから受注が獲得できないか?を要因を洗い出して、原因を突き止めます。詳しくは『製造業のホームページは、どのように作ればよいですか?』を参照ください。

また、問題解決(QC手法)を活用したwebサイトの新規開拓で、売上4.1倍になった整体院の事例や、1300万円・2200万円の受注成功している製造業の事例など、成功事例もたくさんありますので『トヨタで学んだ問題解決(QC手法)を使ったwebサイトの新規開拓改善事例』を参照して活用ください。中には、1億2000万円の受注を獲得した事例もあります。

 

まとめ

要因解析とは、「原因と結果の関係を明らかにすること」です。つまり「ありたい姿と現状の差」の原因を突き止めることで、問題解決の中で最も重要なステップになります。

要因解析では、「なぜ?なぜ?」と質問を繰り返すことで、事実の背後にある真の要因を見つけ出します。まさに要因解析は掘り下げていくことが命です。

掘り下げて解析を進めると新たな事実の調査が必要になります。その時でもきちんと事実のデータ収集を行ないましょう。「原因と結果の関係を明らかにする」には、正しい事実関係を把握できないと正しい対策ができないからです。

 

問題解決8つのステップ

問題解決ステップ

内容

問題解決の基礎

問題解決のための基礎となる考え方や全体像が理解できる。

①:問題の明確化

あるべき姿、ありたい姿と現状の差(問題)を明確にし、
どの問題を改善するのかを決定する。

②:現状把握

現状の調査・分析を行い、問題を層別・具体化する。
事実とデータで把握することがポイント。

③:目標設定

目標とする項目に基づいて具体的に目標を定める。

④:要因解析

特性に関する現状を調査し、要因を洗い出し、整理・解析する。
問題解決の重要なポイント、真因の検証を行う。

⑤:対策立案

対策案の洗い出しと検討評価を行う。

⑥:対策実施

計画に基づき着実に対策を実行し、進捗状況を定期的に確認する。

⑦:効果確認

現地現物で対策結果の確認し、目標値と比較確認する。

⑧:標準化と管理定着

元に戻らないよう標準化し、効果の拡大を図る。

問題解決手法「目標の設定」とは?

目標の設定とは?

目標設定

 解決すべき問題が明確になると、その問題解決に向けチャレンジします。その取り組むべき目標設定を行います。目標設定のポイントは「ニーズに基づいた具体的な目標設定を行う」ということです。

 目標は、会社としての方針に合って、今の自職場で必要性があり、数値で明確に「何を、いつまでに、どのように」定量的に示すものです。

 

目標設定:4つの注意点

  1. 「やること」を目標にしないこと
    例えば、ブログからの問い合わせを増やすために「ブログ記事を100記事書く」という風に作業を目標にしないことです。この場合、「今年度中に商品販売数を30件/月にする」と目指す地点を示す目標にしなければなりません
  2. 手段を目標にしないこと
    例えば、商品販売数を増やすためには「ブログ訪問者を増やすために記事を100記事書く」といったことが必要ですが、これらはあくまで目標を達成するための手段にすぎません。手段が目標になってしまうと問題解決に結びつきません。
  3. 「あるべき姿」と「目標」を一致させないこと
    例えば、「今年度中に商品販売数を30件/月にする」というのがあるべき姿であれば、ここで立てる目標は「あるべき姿」に近づけるものである必要があります。
  4. 目標では抽象的な言葉は使わない
    例えば、「頑張る・対応する・目指す、、、」など、あいまいな言葉を使うと逃げ道を作ることになります。具体的な数値に置き換えることが大切です。

 

目標設定の手順:4ステップ

目標設定4ステップ

ステップ①:目標とは何か?

目標とは、、、

  • そこに行き着くように、またそこから外れないように目印とするもの。
  • 行動を進めるにあたって、実現・達成をめざす水準。

出典:デジタル大辞泉

「◯◯をやりたい!」という単なる願いでは、目標達成はできません。これは正しい目標設定ではなく、ただの願いなだけですので、達成できなくても仕方ないでしょう。正しい目標設定には、達成期限と数値目標という、具体的な目標が必ずあります。目標を達成するには、確実に達成できるような客観的に判断できる、行動に結びつく数値目標といつまでに達成するという達成期限が必要です。

例えば、旅行の際に、目的地が決まってなければ、どうやって行くか交通手段も宿泊するホテルも決められません。でも、『出発:東京駅で、目的地:北海道富良野のAホテル。本日中に到着する。』と決めれば、交通手段や宿泊ホテルも全てが明確になります。問題解決の場合、目標値は活動の評価基準になるので、よく考えて決定しましょう。

 

ステップ②:目標は具体的な数字で決める

 目標は、あるべき姿、ありたい姿を達成するために、特性をどこまで改善すればよいのか「何を・どれだけ・いつまでに」改善するのか?を設定します。

【例】

  1. 何を(特性)・・・製品のキズを
  2. どれだけ(目標値)・・・月当り10件に
  3. いつまでに(期限)・・・6月末までに

数値で表現できにくいものもありますが、出来るだけ数値化しましょう。目標を数値化することで、毎日何をすれば目標達成できるか?ということが明確になります。逆に数値化して明確にならなければ、目標は達成できません。

 

ステップ③:目標値の裏付けを取る

 取り組もうとする最も大きい特性値(パレート図第1位)を解決すれば、あるべき姿を達成できるのかを検証しましょう。できないのであれば、(パレート図第2位)の特性値を解決することで、達成できるのか?達成できるまでの特性値数にチャレンジしましょう。

 例えば、、、よくある話で、目標は大きく「撲滅させる」とか「ゼロにしないと意味がない」と意見が出ます。その時に、この問題解決の目的を達成させるために「この目標値が妥当です」と理論的に納得できる説明をしましょう。取り組んでも目標値に達成できなかったり、無理な取り組みをしないようにしましょう。

 

ステップ④:活動計画を作成する

 この活動計画をしっかりと5W1Hで計画しないと、途中で挫折したり、また反省の材料もなくなってしまいますので、しっかりした計画表を作りましょう。

「活動計画作成のポイント」

  • 問題解決の各ステップを「いつまでに」終了するのかを明確にする。
  • 前回の反省点があれば今回の計画に織り込む。
  • 各ステップの実績を明確にし書き込む。
  • 計画と実績が大幅にズレた場合は、計画修正等の対策をする。

 

まとめ

目標設定は、簡単に考えられてしまいがちですが、きちんと計画的に決めないと問題解決は期日までに達成することはできません。なぜなら、目標とは「行動を進めるにあたって、実現・達成をめざす水準」ですので、明確で分かりやすいものでなければ行動できないからです。

ですので「何を・いつまでに・どのように」を明確にし、定量的に示すことが大切です。

また、「○○を勉強する」「××をするように頑張る」といった勉強でのインプットすることや頑張るといった手段は目標ではありません。「何を・いつまでに・どのように」するといった定量的なアウトプットを目標設定にしましょう。

また、問題解決(QC手法)を活用したwebサイトの新規開拓で、売上4.1倍になった整体院の事例や、1300万円・2200万円の受注成功している製造業の事例など、成功事例もたくさんありますので『トヨタで学んだ問題解決(QC手法)を使ったwebサイトの新規開拓改善事例』を参照して活用ください。中には、1億2000万円の受注を獲得した事例もあります。

 

問題解決8つのステップ

問題解決ステップ

内容

問題解決の基礎

問題解決のための基礎となる考え方や全体像が理解できる。

①:問題の明確化

あるべき姿、ありたい姿と現状の差(問題)を明確にし、
どの問題を改善するのかを決定する。

②:現状把握

現状の調査・分析を行い、問題を層別・具体化する。
事実とデータで把握することがポイント。

③:目標設定

目標とする項目に基づいて具体的に目標を定める。

④:要因解析

特性に関する現状を調査し、要因を洗い出し、整理・解析する。
問題解決の重要なポイント、真因の検証を行う。

⑤:対策立案

対策案の洗い出しと検討評価を行う。

⑥:対策実施

計画に基づき着実に対策を実行し、進捗状況を定期的に確認する。

⑦:効果確認

現地現物で対策結果の確認し、目標値と比較確認する。

⑧:標準化と管理定着

元に戻らないよう標準化し、効果の拡大を図る。

問題解決手法「現状の把握」とは?

現状の把握とは?

 現状把握は、問題解決しようとする管理特性について、現状の状態を正確に客観的に掴み、要因解析の手掛かりを掴むステップです。現状把握を的確にできないと、この後の要因解析や改善効果が上手くいきません。一番重要なステップです。

現状把握

現時点では、問題は大きくて曖昧な状態です。取り組める具体的な問題にブレイクダウンして、対策の対象を決めることが大切です。大きな問題を小さな問題に分けて、何が一番の問題なのかを調べていきます。

 

現状把握するための「基本的な3ステップ」

現状把握3ステップ

ステップ①:『現状を調査・分析し”事実やデータ”を把握する』

「現状の事実やデータを洗い出し整理する(ファクトコントロール)」
・先入観を持った判断や、勘・経験だけに頼った感覚的な判断は避け事実やデータを把握する
・現地現物主義で、できるだけ正確な情報・データを収集する

「多方面から事実を把握する」
・時系列の変化や過去の経緯、平均値やバラツキなど、多方面から問題を把握し考える

ステップ②:『問題を細かく層別し具体化する』

「問題を層別して具体的にする」
・大きく・曖昧な問題をモレなく細かく分けて層別し、より具体的な問題に整理する。
・問題を層別できない場合は、「何が・いつ・どこに・誰が」という切り口で整理してみるのも良い。

ステップ③:『具体化された問題に優先順位をつける』

「取り組むべき問題の優先順位の評価指標」
・具体化されたものが解決すべき問題であるかどうか評価し、優先順位をつける

  • 「重要度」・・・問題が広がった時の影響範囲。経済的な影響度の度合い。
  • 「緊急度」・・・早急に対策をしないと重大な結果を招く。時間的制約など。
  • 「拡大傾向」・・・問題を放置しておくと、将来の影響や問題が拡大する度合い。

 

現状把握の5ポイント

ポイント①:特性値の決定

特性値とは、個々のデータの持っている情報を縮約して1つの統計値で示したもので、現状把握はこの特性値を決めることから始まります。例えば、品質不良の場合であれば、不良率・不良件数・廃棄処分による損失額などです。なるべく誰が見ても分かりやすい物を使った方が良いでしょう。

ポイント②:現物の観察

まずは、どの工程で、どんな不具合が出ているのか?ということを現地現物で確認しましょう。問題は必ず現場で発生しているので「現地・現物・現実」の3つの観点から物事を見ていくようにすることです。これはトヨタ自動車でも徹底されていることです。実際に現場を確認して、以下のような視点に立って物事を観察してみることで、真因が見えてくるかもしれません。

  • 比較してみる(並べてみる)
  • 五感・六感でみる(目・耳・鼻・肌・感じなど)
  • 遅くしてみる(ハイスピードカメラの使用など)
  • 拡大してみる
  • 分解・断面カット・破壊してみる
  • 停止した現場をみる
  • 自らやってみる

ポイント③:工程調査

工場など工程が明確になって、データが取りやすい環境の場合は、三現主義を徹底すればするほど問題を特定しやすくなります。品質不良が出るということは、生産の4Mに変化が出ている可能性があります。品質不良が、工程のどの部分で発生しているのか?を把握するために、工程フローを見直すことも重要です。

しかし、サービス業や営業職や企画職などは、工程が明確になっている訳ではありません。その場合でも、業務フローを見える化し、そのプロセスを明確にすることをオススメします。

整体院サービスプロセス

このように業務フローを見える化し、作業プロセスを分解していくと、どこに問題が隠れているのかが分かりやすくなります。このときのポイントは、漠然と書くのではなく、具体的な作業プロセスを書き出すことです。それにより、自分の業務のどこが上手くいってないか?何が問題なのか?が見えやすくなります。

ポイント④:データ収集

品質不良が発生する工程で、問題の程度を表す特性値を計測してデータを集めますが、最近では安全対策などで無人工程も数多く存在するため、データが取れないということもあります。そういった外部から見えない工程に関しては、センサーやカメラなど何かしらの形で可視化しすることも重要です。

 

現状把握の時の注意すべき3つのポイント

ポイント①:問題って、何が?どうなっているの?

現状把握【例】「製品のキズ」を問題点とした場合の例。

  1. キズといっても何種類もキズがあるが、どの種類か?
  2. どの辺に発生するのか?上下?右左?部位はどこ?
  3. どんな時に発生するのか?朝昼夜?休憩前後?
  4. 誰がキズを付けるのか?作業者?工具?部品?

 現地現物で実際に見て、データを収集すると、どのような状況で発生しているかが理解できます。問題解決する上で、知っておかなくてはならない事は沢山あります。これを現状の把握といい、問題解決の上で最も重要なステップです。

ポイント②:問題解決のための解析データ収集期間

 作業者も機械も時期や時間帯などの変化によって、調子の良い時や悪い時があります。これをバラツキといいますが、問題解決の上で最低でも、バラツキが見れる(実力が把握できる)期間のデータ収集は必要です。過去のデータを利用することもできますが、長い期間だと数ヶ月ということもあります。

ポイント③:なぜ、正確な現状把握をする必要があるのか?

 問題解決を行う場合、今までの経験や勘で解決できる場合ももちろんあります。ありますが、全てがそれで解決はできません。特に今までにない問題となると、経験や勘は使えません。ほとんどがやり直しになったり、ひどい場合は解決できないような大問題になってしまう可能性もあります。

 あくまでも事実・データに基づいた科学的なアプローチがよい結果を生みます。データほど、事実を客観的に表しているものはありません。“データ”という“事実”によって現象を把握することにより、的確な判断ができます。

 

新規受注のためのホームページ成約率を高める現状把握

【参考事例】現状把握の一例

下記は、クライアントの整体院のホームページの成約率を高めるため、コンサルティング前の集客状況をで調べた内容です。※(今回は事例なので、コンサルティング後の結果も合わせて掲載)

クライアント整体院のコンサルティング前後の「新規顧客獲得状況」

今の実力を客観的に把握するため、数字に落とし込んで事実だけを把握します。※推測などは不要、事実だけを把握します。

新規顧客の獲得数の推移(コンサルティング前後の比較)

このようにグラフで数字の推移を追ってみると変化が視覚的に分かりやすくなります。※赤線は目標線になります。以下のグラフでは20人の新規顧客の集客が目標です。

ホームページからの予約率の推移(コンサルティング前後の比較)

※赤線は目標線になります。以下のグラフでは予約率1.0%が目標です。

例えば、製造業で「ホームページから新規受注が取れない、、、」という問題であれば、現状把握できるアクセス解析や『製造業のホームページは、どのように作ればよいですか?』を参照して、ホームページに最低限必要な項目などを調べて、現状把握するとよいでしょう。

また、問題解決(QC手法)を活用したwebサイトの新規開拓で、売上4.1倍になった整体院の事例や、1300万円・2200万円の受注成功している製造業の事例など、成功事例もたくさんありますので『トヨタで学んだ問題解決(QC手法)を使ったwebサイトの新規開拓改善事例』を参照して活用ください。中には、1億2000万円の受注を獲得した事例もあります。

 

まとめ

現状把握は、問題解決の中で最も重要なステップです。なぜなら、現状把握を的確にできないと、この後の要因解析や改善が上手くいかないからです。

現状把握は、問題解決しようとする管理特性について、現状の状態を正確に客観的に掴み、要因解析の手掛かりを掴むステップですので、推定で物事の事実を掴むのではなく、客観的な事実、つまりデータで事実を把握することが重要です。客観的なデータという事実と今までの経験の二つがあるからこそ、早急な解決が可能になるのです。

 

 

問題解決8つのステップ

問題解決ステップ

内容

問題解決の基礎

問題解決のための基礎となる考え方や全体像が理解できる。

①:問題の明確化

あるべき姿、ありたい姿と現状の差(問題)を明確にし、
どの問題を改善するのかを決定する。

②:現状把握

現状の調査・分析を行い、問題を層別・具体化する。
事実とデータで把握することがポイント。

③:目標設定

目標とする項目に基づいて具体的に目標を定める。

④:要因解析

特性に関する現状を調査し、要因を洗い出し、整理・解析する。
問題解決の重要なポイント、真因の検証を行う。

⑤:対策立案

対策案の洗い出しと検討評価を行う。

⑥:対策実施

計画に基づき着実に対策を実行し、進捗状況を定期的に確認する。

⑦:効果確認

現地現物で対策結果の確認し、目標値と比較確認する。

⑧:標準化と管理定着

元に戻らないよう標準化し、効果の拡大を図る。

問題解決手法「問題の明確化」とは?

問題の明確化とは?

 問題の明確化とは、「あるべき姿、ありたい姿と現状の差(問題)を明確にし、どの問題を改善するのかを決定する」こと。決して「問題ありき」「対策ありき」ではない。本当の問題を明確にしないと問題は解決しない。

問題の明確化

 

問題とは何か?

「問題とは◯◯である」ときちんと定義することが重要です。

なぜなら、問題を定義しておかないと、、、

  • 解決策がとんでもない方向に行くことがある
  • 問題は、期待される状態ではないし、現状の問題点をそのまま記述することではない
  • 問題の定義は、特定の原因を選択することではない

問題の定義は『ありたい姿と現状とのギャップのこと』である。

それは想いなど目に見えない「やりたいこと」ではなく、具体的な数値で表現される「やるべき問題」を選ぶべきである。そもそも問題解決というのは、経営から見て、売上や利益など業績が伸びてない問題を解決することが目的であるはず。重要度も緊急度も優先順位が高いので、本来やりたいことをやることではありません。

 

問題を明確化する基本3ステップ

①:「望まれる状態(基準・目標)と現状の差(ギャップ)を明確にする」

▶︎【基準・目標水準がある場合、現在の基準水準を明確にする】
・現在の目標値・・・売上・利益・納期 など
・基準・・・規格・品質基準・原価基準 など

▶︎【基準・目標水準がない場合は、次の観点から設定する】
・組織の方針・・・戦略・施策・方針 など
・周囲との比較・・・他社との比較・他部門からの指摘 など
・自分の役割・使命・・・達成すべき仕事・商品知識・仕事の能力 など
・顧客満足・・・顧客ニーズ
・将来の必要性・・・変化に対応する為の資源(ヒト・モノ・カネ・知識・情報)

②「ありたい姿・あるべき姿と現状との差(ギャップ)を明確にする」

現状把握の為に、ありたい姿と現状とを比較して差異をつかみ、「現状の問題」を明らかにする。

例えば、製造業で「ホームページから新規受注が取れない、、、」という問題であれば、100個以上の要因は考えられます。なぜ、ホームページから受注が獲得できないか?をアクセス解析で数字を洗い出し、『製造業のホームページは、どのように作ればよいですか?』で、ホームページに最低限必要な項目を洗い出すことで、何が足りてないか?というギャップが把握できます。

また、問題解決(QC手法)を活用したwebサイトの新規開拓で、売上4.1倍になった整体院の事例や、1300万円・2200万円の受注成功している製造業の事例など、成功事例もたくさんありますので『トヨタで学んだ問題解決(QC手法)を使ったwebサイトの新規開拓改善事例』を参照して活用ください。中には、1億2000万円の受注を獲得した事例もあります。

③:「取り組む問題テーマを決める」

会社方針・目標や期待効果、実現性などの観点から、明確にした問題を評価し、取り組むべきテーマを決定しましょう。基本的には、ブレインストーミングなど他人の意見を否定せずに、様々な視点から自由な意見をぶつけましょう。このタイミングでは、できる限りたくさんの意見を出すことが重要です。

多くの意見の中から一番困っている問題や経営に直結する問題などを取り上げますが、上司ともしっかり話し合ってテーマを決めていきましょう。チームだけで行う物ではなく、どのような問題解決であれ、多くの関係者を巻き込みますので、上司や関係者とはコミュニケーション取りながら進めていきましょう。

 

問題を見つけ出す7つのポイント

 作業者自身に「問題意識」がないと「問題点」が見つかることはありません。与えられた仕事を漠然と言われた通りにこなしているだけでは、何も見えてきません。日頃から、自分が楽になる方法や後工程に良い品質の製品を渡す事を意識して仕事をすれば、自然に「問題」は見えてきます。

  1. 「やりにくい作業はないか?」
    普段の業務で、困っていることや悩んでいることはないかを書き出します。4M(人・機械・方法・材料)という4つの視点で見ると整理しやすくなります。
  2. 今の方法はベストなのか?
    基準との比較は、正常であることの判断基準にもなります。基準は数値化ができるので目に見えることで整理しやすくなります。
  3. よい状態と現状の差はどうなのか?
    過去と比較して、現状はどうなのか?という視点で問題を見つけることもできます。
  4. 現状と標準との差を知っているか?
    標準は現時点で持っtも良いやり方とされるやり方や条件のことです。基準と違い数値化するのが難しいですが、標準が守られてない場合はそこを問題として捉えることができます。
  5. 他工場、他工程との比較をして、現状を見てみるとどうか?
    他部署との比較をして、何が問題かを探っていくこともできます。
  6. 後工程からの苦情を知っているか?
    次の工程やお客さまからクレームや苦情がきている場合は、問題が起きていることは明白です。需要な問題として受け止めましょう。
  7. 社方針・課方針など、チームの方針を把握しているか?
    普段、自分がやっていることや自部署で起きていることを会社の上位方針との比較してみると問題が見つけやすくなります。

 

問題を見つける4つの視点

  1. 「お客さま視点で物事を考える」
    あなた自身が商品を購入して使う側の立場になると、分かりにくい・使いづらいといったことが見えてくるようになります。
  2. 「工場や会社内の汚れている部分を見る」
    工場の機械が汚れていれば油が漏れている可能性もありますし、机の上が書類で山積みになっていれば、何か問題が起きた可能性もあります。汚れている部分を見れば問題が起きている工程がよく分かります。
  3. 「慌てている人や急いでいる人を見る」
    だいたい、仕事ができる人は、常に余裕を感じさせる動きで仕事を行っています。しかし、仕事ができない人ほど、慌てて忙しいようにも見えますが段取りが悪かったりでいつも忙しいように見えてしまうのです。
  4. 「仕事の成果物を見る」
    期待していた仕事の成果が出ないときは、そのプロセスに問題が隠れています。成果が出てない仕事のプロセスを見える化していくと問題が見えてきます。

 

最も悪い影響を与えている問題点から解決しよう

①:すべての問題を同時に解決するのが理想

しかし、ことわざにもあるように「二兎追うものは一兎も得ず」と、限られた資源の中で最も効果を出すには、一度に多くのことは出来ません。ですので、自社にとって、どの問題点を優先的に解決しなければならないのか問題にフォーカスすることを考えなくてはなりません。これを“重点指向”と言います。

②:重点指向する6つのポイント

  1. 緊急度・・・この問題の緊急度は?影響範囲や被害の度合いがどれほど大きくなるのか?
  2. 効果・・・この問題の効果は?どの程度のコスト・品質・安全・保全の効果が予想されるか?
  3. 共通度・・・この問題を解決すると、どれだけの人が助かるのか ?
  4. 難易度・・・自分たちで解決できる のか?他社や他部署の力が必要か問題か ?
  5. 上位方針・・・会社の進むべき道と合致しているのか?
  6. 投資額・・・問題解決のために、お金がどの程度必要なのか?(なるべく費用を使わない改善を)  

 

まとめ

問題の明確化とは、「あるべき姿、ありたい姿と現状の差(問題)を明確にし、どの問題を改善するのかを決定する」ことです。

まずは、この問題の定義をきちんとしておかないと、関わる人がみんなバラバラの方向に進むと、効果的な問題解決どころか、結果を出せないダメ会社となってしまいます。

「問題とは何か?」という言葉の定義を決めるだけで、何を今後どうするべきなのか?が分かってきます。ぜひ、あなたも問題の明確化を上手く活用してみてください。

 

 

問題解決8つのステップ

問題解決ステップ

内容

問題解決の基礎

問題解決のための基礎となる考え方や全体像が理解できる。

①:問題の明確化

あるべき姿、ありたい姿と現状の差(問題)を明確にし、
どの問題を改善するのかを決定する。

②:現状把握

現状の調査・分析を行い、問題を層別・具体化する。
事実とデータで把握することがポイント。

③:目標設定

目標とする項目に基づいて具体的に目標を定める。

④:要因解析

特性に関する現状を調査し、要因を洗い出し、整理・解析する。
問題解決の重要なポイント、真因の検証を行う。

⑤:対策立案

対策案の洗い出しと検討評価を行う。

⑥:対策実施

計画に基づき着実に対策を実行し、進捗状況を定期的に確認する。

⑦:効果確認

現地現物で対策結果の確認し、目標値と比較確認する。

⑧:標準化と管理定着

元に戻らないよう標準化し、効果の拡大を図る。

品質改善の考え方「問題解決の基礎:QCストーリー」

問題とは?

問題とは、「基準・目標」と現状とのギャップ(差)」のこと。業績アップするには、今以上の顧客満足を獲得する必要があります。そのためには現状を変えていかなければなりません。現状を変えていくために、QC手法を活用して改善を行っていく訳です。

問題を見つける上で大切なポイントは、「今のやり方がベストではない。もっと良いやり方があるはずだ」と常に疑問を持って取り組むことで、問題を糸口を見つけやすくなります。例えば「もっと楽にすることはできないか?もっと時間を短縮することはできないか?同じ作業で効果をもっと出すには?」など、”もっと”という魔法の言葉を使うと問題が見つけやすくなります。

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統計的な考え方「バラツキ管理」とは?

バラツキとは?

 観測値・測定結果の大きさがそろっていないこと。又は不ぞろいの程度。ばらつきの大きさを表すには,標準偏差などを用いる。

JIS Z 8101-2 2.8ばらつき (統計的品質管理用語)より引用

製品を製造するということは、どんなに品質が良い製品を作っても避けることができない、バラツキが必ずあります。それは生産の4M(人・機械・材料・方法)というバラツキが存在するためであり、これらの要因によって製品のQ(品質)・C(原価)・D(納期)にバラツキが出ます。

 

バラツキ管理とは?

バラツキ管理とは『バラツキに注目し、ばらつく原因をつかむこと』

 工場などで製造されている製品は、同じ原料、同じ機械を使って同じ作業を行ったとしても、作られた製品の品質にはバラツキが生じます。製品の品質を保つためには、このバラツキを管理していくことが重要であり、品質を一定の水準に安定させることを品質管理といいます。

なるほど統計学園高等部より引用

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統計的な考え方「QC7つ道具:特性要因図」とは?

特性要因図とは?

特性要因図 特性要因図とは、要因解析の時に活用する、特性と要因の関係を系統的に線で結んで表した図をいう。

 仕事の結果に対して影響していると考えられる要因を洗出して、因果関係を関連付け、魚の骨のような図に表したものである。
※要因とは、原因の候補で、原因とは決まったものではない。

特性要因図は、結果(特性)に原因(要因)が、どのように関係し、影響しているのかを一覧に書き出したもので、問題改善の手がかりを得る方法として効果があります。

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統計的な考え方「QC7つ道具:パレート図」とは?

パレート図とは?

パレート図とは、項目別に層別して、出現頻度の大きさの順に並べるとともに、累積和を示した図。例えば,不適合品を不適合の内容の別に分類し、不適合品数の順に並べてパレート図を作ると不適合の重点順位がわかる。

JIS Z 8101-2:1999より引用

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統計的な考え方「QC7つ道具:チェックシート」とは?

チェックシートとは?

 チェックシートは、データの取得・整理を容易にし、また点検・確認項目がもれなく行えるように、あらかじめ設計された様式・フォーマット。

Wikipediaより引用

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統計的な考え方:QC手法とは?

品質管理(QC)とは何か?

品質管理(Quality Control)とは「顧客の要求品質を満たす製品作りのマネジメント活動」のこと。つまり、「顧客の要求を満たす製品やサービスを経済的に作り出すための手段の体系」ということです。

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