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問題解決手法「対策立案」とは?

2016年1月5日

問題解決手法「対策立案」とは?

本日は『問題解決手法「対策立案」』をお伝えいたします。

対策立案とは?

対策立案とは、、、問題解決の「対策案の洗い出しと検討・評価」を行い、具体的な実行を行なう計画の立案のこと。

対策立案

対策立案の4ステップ

対策立案4ステップ
プランA・プランBの看板

 要因解析のステップで、真の要因が明確になれば、次はどう対策するか?を考えることになります。

この対策立案のステップでは、以下の点が重要です。

ステップ1:対策を検討する前に注意する3つのこと

a.改善の目的、目標を再確認しブレないようにする

 問題解決の目的に沿った対策や、目標を達成する対策にするため、ブレないように確認しておきましょう。検討会が熱くなればなるほど、本来進むべき道と離れてしまう議論になってしまうことがあります。検討前に対策の目的を確認して臨みましょう。

b.過去に囚われず創造力を発揮し、様々な角度から考えよう

 今までのやり方・考え方にとらわれると、偏った対策になるケースが多くなります。 自由な発想でアイデアはいくつもあると考え、発想を大事に考えましょう。

※実際、改善アイデアは星の数ほどあります。

c.制約条件の中で考える前に、まず理想案を出そう

問題解決を行なう上で、様々な制約条件(人員、安全性、投資額、期間、技術力)を受けます。まずは、固定観念に囚われることなく、最も理想的な案を出しましょう。今までの考え方を継続することも重要ですが、アイデア出しの段階では制約条件を考えずに、下記のオズボーンのチェックリストなどを活用して、どんどん新しい案を出していきましょう。

ステップ2:対策案の洗い出しと検討

対策案の洗い出しを検討し、絞り込む中で意識するべきは「自分達ですぐできる、費用が安価で、シンプルで壊れない」という点です。

対策案を実施する際の優先順位については、いきなり高額な費用をかけて設備改善から着手するのではなく、安価な対策で可能なソフト面の技能員の作業や仕組みを先に改善した後、ハード面の道具・設備の改善へ進んでいきましょう。

a.創造的、多角的に対策案を考える

 「5回のなぜ?」を繰り返して導き出した真因に対する対策案を出すときに、社内の知恵・技術・経験を総動員して、様々な角度から創造的、多角的に対策案を考えます。 この時、一つの案だけではなく、なるべく多くの対策案を考え検討しましょう。

b.対策案は、一つではなく2〜3案を準備しておく

 最初の対策案を実施し「狙い通りの結果が出なかった・・・。もうダメだ・・・」という姿勢では、何も解決できません。ですので、一つ目の案がダメでもいいように、2〜3案を準備しておき、粘り強く改善を続けて、意地でも結果に繋げるという姿勢が必要です。

c.色々な着眼点で考えてみる

  • 転用:他の用途で利用したらどうなるか?
  • 拡大:大きくしたらどうか?
  • 縮小:小さくしたらどうか?
  • 応用:他からアイデアを借りたらどうか?
  • 変更:変えてみたらどうか?
  • 代用:他のもので代用したらどうか?
  • 置換:入れ替えたらどうか?
  • 逆転:反対にしたらどうか?
  • 結合:結合したらどうか?

ステップ3:対策案を絞り込む4つの評価視点

 オズボーンの法則を活用し、さまざまな対策案が立案できたら、対策実施前に評価を行なうことが必要です。

1.この対策は目標達成できるのか?

 そもそも、この対策は目標達成できるのか?という視点を持つようにしましょう。その上で、一つ一つの対策がどの部分の問題解決をしているのか?目標に対しどれだけ寄与するか?これらを明確にし、対策すれば目標が100%達成できるかどうかを評価しましょう。

2.実現の可能性、経済性はどうか?

 どんなに改善効果が大きくても、実現できなければ意味がありません。改善の難易度(必要な技術・人員・時間・経験)、そして経済性(工数・費用)、安全性などの検討を行い、改善のために必要な投資額は? 得られる利益は?現実的で効率の良い対策を選択します。

3.その対策を行なうことで、新たな問題が出ることはないか?

 対策を行なうことで、新たな問題を起こしてしまっては、対策した意味がありません。対策前に、自職場・後工程で問題は起きないか、色々な角度から検討しておく必要があります。

ですので、ハードの対策はダンボール、ガムテープなどの暫定品で効果を確認して恒久対策を行うようにしましょう。

4.この対策は、再発防止まで考えて行われているか?

 再発防止まで考えられた対策案出ないと、問題が再発する可能性が高いです。それでは意味がありません。目先の対策に囚われず、その場しのぎの対策ではなく、再発防止までを考えた対策を行いましょう。

ステップ4:具体的な実行計画の立案

 誰もが迷わず明確に理解できるように、5W2H(いつ、どこで、誰が、何を、どのように、金額)に沿って、行動・方法・手順などを計画立案するようにしましょう。関係者や関係する部署と計画が実行できるように密に連絡を取り合い、意見調整・意思統一を行ないましょう。

  1. Why(目的・ねらい)・・・何のために
    なぜそれを行なうのか?今から行う仕事の意味や目的を明確に
  2. What(課題)・・・何をどの程度
    どのような課題があって、何をするのか?何の依頼なのか?を明確に
  3. Where(対象範囲)・・・どこを対象に
    どこで行なうか?どこを対象に行うか?を明確に
  4. How(実現手段)・・・どのようにして
    どうやって行なうか?どのような状態にするか?を明確に
  5. When(実現時期)・・・いつまでに
    仕事には期限があるので、期間や時間を明確に
  6. Who(実現体制)・・・だれが
    誰が行なうのか?誰と行なうのか?を明確に
  7. How much(必要費用)・・・いくらかかる
    金額はいくらでやってほしいのか?いくらかかるのか?を明確に

まとめ

対策立案とは、「問題解決の対策案の洗い出しと検討・評価を行い、具体的な実行を行なう計画の立案のこと」ことです。つまり「ありたい姿を実現するための具体的な実行計画」です。この計画を実行すればありたい姿を実現できるということです。

改善を行う際には、必ず制約条件(人員、安全性、投資額、期間、技術力)がありますが、まずは理想から立てて、様々なアイデアを出し合いましょう。そこから企業のイノベーション(技術革新)が始まります。

現実的な解決策に落ち着きますが、それまでのプロセスは自由です。社員一人ひとりの想像力を発揮できる環境が作れるようになると、すごい会社になりそうですね。


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  2. 現場での作業改善が立案でき、それを実践する能力が身につきます。
  3. 本講座は、実際に役立つ「改善提案」をねらった構成です。教材の取り上げ方も、受講者に語りかけるよう工夫しました。


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