問題解決手法「要因解析」とは?

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今回は、問題解決手法の一つである「要因解析」について解説していきます。

要因解析とは?

要因解析とは、物事を発生させる主要な原因を、細かくとき分けて、組織的、論理的に調べることにより「原因と結果との関係を明らかにすること」つまり、基準と現状とのギャップの要因(原因)を明確にすることです。

もっと分かりやすく言うとすれば、「ありたい姿と現状の差の原因を突き止めること」になります。

要因解析

要因解析の特徴とは?

解決すべき課題を発生させている原因を究明し、真の要因を突き詰め、その真因を取り除くことによって目標を達成できます。(真因とは問題を発生させる真の要因のこと)

要因解析をする理由は、問題の「真因」を見つけ出すためであり、特性要因図は要因を抽出し、抽出した多くの要因を整理するためのツールとして活用できます。

用途としても、すでに発生した問題の原因究明する場合と、予防のために要因を洗い出すための使い方などがあります。

基本的な要因解析の4ステップ

要因解析の手法は4ステップです。

  • ステップ1:現状の調査と現状把握
  • ステップ2:要因を洗い出す
  • ステップ3:洗いだした要因の整理と解析
  • ステップ4:真因を検証

真因かどうかを確認するポイントは、誰もが困難を伴うことが予想される真因から目を反らしたくなるものです。

真因だと感じたものに対して「これならできそう」と思うものは真因ではない可能性が高く、それに気が付かずに対策をすると同じ問題が何度も繰り返し起こります。

それは、根本が解決できていない状況ということです。

そのため「これならできそう」ではなく、事実を正しく見て「これをやらなくちゃいけない」という視点を持って取り組むことが大切になります。

 

例えば、、、

パソコンが突然動かなくなった場合、あなたはどうしますか?

  1. どうして動かなくなったのか?状態を確認する。
    (特性に関する現状を調査)
  2. 考えられる原因を洗い出す。
    (要因・原因を洗い出す)
  3. 次に、洗い出したことを一つ一つ確認する。
    (洗い出した要因を整理・解析)
  4. そして、パソコンが動かなくなった原因を見つける。
    (真因の検証)

これが要因の解析の流れで、問題解決の中でも一番重要なステップであり、この要因解析をしっかりやらないと、対策が的外れなものになったり、目標達成できなくなることがあります。

目標達成できない問題解決は、この要因解析がうまくいってないことが多いです。

しかし、目の前の安易な解決策に飛びついて、それらを解決したとしても、それが真因でなければ、また同じ問題に直面することになります。

大切なことは、問題を発生させた真因を追求し、抜本的な解決を図ることなのです。

 

要因とは何か?

色々な場面で「要因」という言葉が使われますが、要因とは「物事の成立に必要な原因」という意味があり、成立要因として表現することや強調して要因を表す時に使われることが多いです。

ネガティブに感じる言葉ではありますが、ポジティブなことにも使える言葉なので万能とも言えるでしょう。

ただ、要因自体に成立した理由が含まれるので、どんな場面で使っても意味は変わりません。

ちなみに要因の類語には、「原因(意味:物事を引き起こす元)」と「誘因(意味:原因とほぼ同意語で、引き起こす原因を指す要因よりも範囲委が広い)」があります。

こうしたことから数ある原因の中で最大の原因・誘因を「要因」と表現する場面が多いのです。

「要因」の使い方

「要因」という言葉はネガティブなことでもポジティブなことでも使える万能な言葉なので、以下の使い方ができます。

  • 例文1:トラブルが起きてしまった要因は社員の嘘であった
  • 例文2:会社が成功した要因は、地道な努力に他ならない
  • 例文3:人気のある商品の要因を知りたい

要因という言葉は難しい意味ではないため、日常生活の中で使う・聞く機会が多いかと思います。

また、海外では要因を”factor”と言い、「結果が生じるのに寄付した要素」という意味があり、全世界で通じる・使える言葉なので、意味や使い方を知っておくと非常に便利です。

どんな場面でも使えるので、正しい意味を理解して日常的に使いこなせるようにしておくことをおすすめします。

 

要因と原因の違いとは?

まず、ここで重要なのが「要因解析」と「原因分析」と似たような言葉ですが、全く意味は違うということで、ごっちゃになっている人が、実は結構います。

例えば、言葉の意味を調べると明らかなのですが、、、

  • 「要因」とは、物事を発生させることになった主要な原因のこと。
  • 「原因」とは、ある物事や、ある状態・変化を引き起こすもとになること。

というように、「要因」と「原因」では全く意味が変わってきます。

そして、「解析」と「分析」でも。

  • 「解析」とは、物事を細かくとき分けて、組織的、論理的に調べること。
  • 「分析」とは、複雑な事柄を一つ一つの要素や成分に分け、その構成などを明らかにすること。

つまり、【要因解析】の意味は『物事を発生させる主要な原因を、細かくとき分けて、組織的、論理的に調べること』であり、それに対して【原因分析】の意味は『ある状態を引き起こす”もと”となる複雑な事柄を分け、その構成などを明らかにすること』です。

では、「要因解析」について話を進めていきましょう。

 

要因解析手法の4ステップ

要因解析4ステップ

【ステップ⓪】:活動計画作成

まず初めに、活動スケジュールの決定と役割分担を決定し、活動計画表にまとめます。

問題解決ステップ

 

【ステップ①】:現状調査・現状把握

 真の原因を見つけ出し要因解析を行なう為に、データを取り、今まで分かっている事実を収集・整理して、ヒストグラム・パレート図・グラフ等で極力データで表し、特性がどうなっているのか、特性を生み出している要因の洗い出しメカニズムの解明を行いましょう。

この時に、層別の考えを取り入れ、あらゆる視点から調査してみることが大切です。そのためにも、現地現物で工程をしっかりと観察してメカニズムの解明を行いましょう。

現地現物でよく観ることが最も有効であり、最も重要なことです。「答えは必ず現場にある」と言われるくらいで、自分では想定もしてなかった思わぬところに答えが隠れていることがあります。

ここで注意すべきポイントは、事実を見ることですが、この「事実を見る目」は、無意識に色眼鏡をかけて、自分の思ったように見る恐れもあります。過去の成功体験から「多分こうじゃないだろうか?」と色眼鏡をかけて物事を見てしまい、勘やコツに頼って事実を見誤ってしまう恐れがあります。

「問題解決」 と言う言葉を難しく考えてしまい、後ずさりする人をよく見かけますが、これは大変な誤解であり、問題解決は非常に単純なことで「世の中の原理」(当たり前の事〉で考えれば良いのです。

※メカニズムの解明には、前のステップの「現状把握」で活用した特性要因図が有効で、4M(人・機械・材料・方法)+1E(環境)の観点から調査したデータ・情報も活用できます。

【用語解説】:ヒストグラムとは?

ヒストグラムとは、データをいくつか区間に分けてデータを集めて数をグラフで表した図で、ヒストグラムを使うと数値データからばらつき、平均、分布の形状、全体の傾向を分かりやすかく可視化することができるというのが特徴です。

ヒストグラムは、主に品質管理に活用されることが多く、規格上上限値と規格下限値に分けて規格内であれば良品で、規格外であれば不良品であるというデータを判明することができます。

ヒストグラムのグラフの特徴は、中央値が高く、中央値から離れていくとだんだん低くなるのが特性です。形状は、横軸にデータ範囲をいくつか分けて区分化し、縦軸は各データ範囲に納まる度数を柱の高さ表します。

ヒストグラムを使うと製品のばらつきが明確にわかるようになるのでとても活用しやすい手法です。

詳しくは、こちら『ヒストグラム』を参照してください。

【用語解説】:パレート図とは?

パレート図は、イタリアの経済学者、ヴィルフレド・パレートが考案した、データを項目別に分類して、大きさの順に並べた図です。

パレート図の特徴は、データを層別して大きい順に棒グラフを作成し、累積比率を折れ線で表す特徴があります。データをよく分類するのは、不良項目別、機械別不良などのデータを取ることが多いです。

この図を使うことで、最も重要なデータを一目で確認することがでます。パレート図の使用目的はどの項目に問題があるか把握することができるという改善点を明確に見つけるという目的です。

他にも改善前と改善後のデータを照らし合わせて効果を確認することができたり業務報告や記録などに活用することができるので幅広く使用することができます。

詳しくは、こちら『パレート図』を参照ください。

【用語解説】:グラフとは?

グラフは、複数のデータ間の相関を見える化したもので、大きな特徴は時系列で状態の時間変化を知ることができることです。そして量の大きさ、割合の比較、項目間のバランスを見るのに使われることが多く目で見てわかりやすく簡単に作成することができます。

グラフにはいくつか種類があり、よく聞くのが折れ線グラフ、棒グラフ、円グラフ、帯グラフ、レーターチャートなどそれぞれ挙げられます。

グラフを用いるメリットはデータをより視覚的に表現することができるので、数値の比較や変化を読み取れやすくなるので社内でのコミュケーションもより円滑になりやすいです。

詳しくは、こちら『グラフ』を参照ください。

 

【ステップ②】:「なぜなぜ分析」で要因(原因)を洗い出す

 問題発見で捉えたズレから出発し、特性に影響を与えていると思われる要因を、「なぜ、なぜ、なぜ」の観点でブレーンストーミングを用いて、多くの意見をランダムに集め洗い出しましょう。※考えられるものを全て洗い出します。

なぜなぜ分析とは何か?

「なぜなぜ分析」とは、発生した問題事象に対して、「なぜ?」を5回繰り返し根本原因を探っていく分析手法の一つです。

問題に対してなぜその事象が発生したのか?原因を見極め、さらにその原因はなぜ発生したのか?を見極める、その作業を繰り返していくことによって、直接的な一つの原因の発見にとどまらず、根本的原因事象に辿り着くように分析を行なっていきます。

これを行うことによって、一つ目のなぜで辿り着いた原因に対して改善策を施して一時的には改善を図ったものの、その原因が発生しうる原因事象の見落としによる問題の再度の発生を未然に防ぐことが可能になります。

問題のケースによっては一概に言うことはできないですが、一般的には、「なぜ?」を5回繰り返すことで根本的な原因に辿り着くことができると言われています。

それぞれのケースにおいて、問題の原因を洗い出し、その原因の原因を現地現物で確認の上、洗い出していく作業が最初に必要となりますが、その際に漏れやダブりがあると、なぜなぜ分析として上手く機能はしていきません。

なぜなぜ分析のやり方・進め方

なぜなぜ分析を始める上で、まず行うのが問題事象の定義づけです。

例えば、「品質管理を行う業者がいたとして、期限切れの商品を出荷してしまった、、、」としましょう。

この事象の解決策を考えていく際に、そのままを問題事象にするケースと期限切れの商品が棚に並んでいることと期限を確認せずに出荷してしまったことの2つを問題事象に分けて設定するケースが出てきます。

なぜなぜ分析を行っていく上で、一つの事象に対して原因を追及していくので、問題は1つずつに設定して取り組んでいくことが始めは望ましいです。

このケースにおいては、「期限切れの商品が棚に並んでいた問題事象」と「期限切れの商品を出荷してしまった問題事象」という、二つのテーマに分けてなぞなぞ分析をそれぞれに掛けていくことが望ましいといえます。

分けることのメリットとしては、それぞれの事象でなぞなぞ分析を進めていき、原因を探し出せた際にどちらの原因の解決がより大きな効果をもたらすかという判断ができるため、対策によるより明確な費用対効果を考えることが可能になります。

なぜなぜ分析で怖い「思い込み」

なぜなぜ分析を取り入れて、思うような原因を発見して解決策を講じて問題発生を抑えることができたのに、また同じ問題が発生してしまった、、、。

なぜなぜ分析を取り入れたのに結局解決することができなかったのか?

このようなケースは、実はよくあり、上手くいかなかった原因として、なぜなぜ分析のフレームワークがうまくいっていなかったことが予測されます。

よくあるケースとして原因分析の際の「思い込み」があり、これがなぜなぜ分析の怖いところです。

思い込みには二つのケースあり、一つ目は、経験豊富なスタッフに多い、これまでの経験上、この問題に対する原因はこういった原因が考えられる。と、現地現物での確認をおろそかにし、あたかも「その原因が正しいと思い込んでしまう」ことが考えられます。

なぜなぜ分析を行う際には当然ですが問題と原因が論理的につながっている必要があります。その論理性が繋がらなくなってしまうとなぜなぜ分析はうまくワークしません。

二つ目は、まだ経験が少ないスタッフが陥りがちな「原因を1つと思い込んでしまう」というケースです。分析を進めていく中で、原因が2つ3つと枝分かれすることがあります。ここを無理に1つの原因にまとめてしまう、枝分かれするはずの原因を見落としてしまうことによって解決するべき原因に辿り着けない可能性が出てきてしまいます。

なぜなぜ分析が、なぜうまくいかないのか?

なぜなぜ分析がうまくワークしない、問題解決に繋がらないといった際に考えられあるケースとしては大きく二つが考えられます。

一つ目に、問題事象の定義付を丁寧に行う必要があるということ。実際現場でなぜなぜ分析を取り入れ、問題事象を決めるときに実務経験もあるためにここが問題だろうと決めつけてしまうことがあります。ここで問題事項曖昧にしてしまうと根本的原因に辿り着くことができません。問題事項を因数分解して、いくつかの問題に分けて設定しそれぞれでなぞなぞ分析をかけていかことが大切だと思います。

二つ目に、思い込みによる原因分析の誤りと見落としが考えられます。分析した原因が論理的に問題に対して繋がらない場合は当然問題解決にも繋がりませんし、分析の過程で枝分かれさせて考えるべきものを一つとしてしまうと、そこから洗い出されるべき根本的原因に辿り着けないようになってしまいます。

なぜなぜ分析は、取り組みを間違えなければ、丁寧な作業が必要になりますが効果は大きく出るワークになると考えています。事象に対して漏れなくダブりなく原因を考えていくことで根底にある原因へ到達することが可能になると考えています。

5回のなぜ?については『ブログ集客力UP!トヨタに学ぶ「5why分析」』の記事も参考になると思いますので、ぜひ参照ください。

【用語解説】:現地現物とは?

現地現物とは、実際に足を運び、自分の目で現物を見て事実に即して物事を客観的に見るということを意味していて、生産現場やサービス現場に足を運び顧客とコミュケーションを取ることで問題点を洗い出し、効率的に業務を進める行為です。

現地現物の目的は、実際の問題が起きた現場のことはわからないことがあり事実の相違を防ぐために現地で手に取って問題を解決する糸口を見つけるということです。

現地現物の原則というのがありPDCAサイクル(計画、実施、確認、処置)を繰り返すことで品質の質を高め、能力の向上に繋がることができます。

そしてファクトコントロールで判断し、行動する、顧客第一で物事を考えるということで、仕事における問題を解決する問題解決能力を高め流ことに繋がり、顧客が求めているサービスを提供できる仕事が、全体最適化へと繋げることができます。

詳しくは、こちら『品質管理の考え方:現地現物』を参照ください。

 

【ステップ③】:特性要因図で洗い出した要因を整理・解析する

 洗い出した要因について、問題と要因の関係を調べるため、経験と技術的知識で整理し、大きくまとまっているもの・関連のありそうなものに分別し、関係を決めます。この時、特性要因図(フィッシュボーン)、系統図、連関図などを作成し活用することで真因追究を行いましょう。

※データ分析を疎かにして経験のみの先入観で要因の見逃しをしないように注意しましょう。

要因解析図(特性要因図)とは?

要因解析図は、「特性要因図」や「フィッシュボーン・チャート(魚の骨図)」とも言われ、結果がどのような要因によって引き起こされたのかを明らかにする図のことで、普遍的に活用できる点から高い評価を得ています。

この特性要因図は、1956年に製造現場の改善活動「QCサークル活動」を提唱した、石川馨氏(当時:東京大学教授)によって発案。

どんな些細な問題でも都度更新することで常に最新の原因を究明することができ、重要と思われる要因が見つかった時はその課題に注力することで効率的に問題の改善が図れるというメリットがあります。

特性要因図の型には「原因追求型」と「対策追求型」という2つの型がありますが、特性要因図を使って要因を出していく上でポイントになるのは、要因を考えるための「切り口(大骨)」を見つけることです。この切り口を考える上でヒントとなるのが、4M「人・機械・方法・材料」です。

特性要因図

特性要因図とは、仕事の結果に対して影響していると考えられる要因を洗出して矢印で因果関係を関連付け、魚の骨のような図に表したものです。詳しくはこちら『特性要因図』を参照ください。

●【特性要因図4つの用途】

  1. 品質管理や品質改善・解析用
    品質向上、能率向上、コストダウンなどを目標に現状を解析し、改善する場合
  2. 品質管理用
    クレームや不良品の多発など異常の起きた原因をさがし、除去する場合
  3. 作業標準作成用
    作業のやり方、管理点、管理方法などの作業標準を新たに決めたり、改正する場合
  4. 品質管理導入用、教育用
    ・品質管理導入に際して問題点を特性要因図にまとめる場合
    ・管理図と合わせて要因を列挙し、アクションの一助とする場合
    ・新人の教育、仕事の説明をする場合      

こうした様々な使い方ができるため、要因解析図(特性要因図)は製造部門だけではなく、研究部門や営業部門など多くの部門で使われています。

要因解析「4M」とは?

要因解析で使われる4Mというのは、製造工程でバラツキを生じさせる原因である4M(Man:人・Machine:設備や工具・Method:工程や方法・Material:材料)の要素の頭文字を指しています。

これらの4Mをしっかり管理することで、出荷の合格ラインを満たしていない不良品の改善策を考えるなどの原因を特定することができます。

「職場は生き物」と言われるように、毎日仕事していればさまざまな変化が必ず生まれてきますが、4Mを分類することで特に問題となっている部分を絞り込むことができたり、複雑に絡み合っている多くの問題を最小限に抑えることができます。

Man(人)

これは、スタッフや作業員のことで、安定した品質を生み出すには「人」のスキルの維持向上が必要不可欠であり、日々の生産において、工程と作業者のマッチングが非常に重要です。

生産現場では、常に安全・品質・生産・コストの向上と同時に、効率化が求められますが、効率を上げるには徹底的なムダの排除や作業方法の変更など多くの方法がありますが、最も重要なのが作業者の知識やスキルの向上です。

熟練度の低い作業者と工程のマッチングが上手くいかなければ、いくら最新式の設備を導入したとしても、ボトルネック工程になってしまう恐れがあります。

Machine(設備や工具)

ものづくりの製造現場には、数多くの機械が導入され、日々の生産活動が行われています。その設備や工具も、改造や設備移設があったり、設備故障や設備異常が起こりします。

設備や工具は、どれほど熟練度の高い作業者が、どれだけ大切に使用しても、経年劣化を免れません。設備や工具の性能が落ちてくると生産能力が低下してしまいます。

Method(工程や方法)

これは作業方法のことであり、品質の高い製品を安定して製造する方法のことです。

製造業やものづくりが行われる繰り返し作業の工程では、タクトタイム変更や工程変更などがあったとしても、初めて現場で作業する初心者でも、誰がどの工程で作業しても、安定した品質の製品が生産できるよう、各製造工程のムダのない効率的な生産を行う標準化を行なっています。

Material(材料)

製造業やものづくり企業として、製品を造るには、その素材となる材料が必要になります。

設定変更や素材変更などもあるため、品質管理を考えると「どれだけの量を入荷すればいいか?」「どのようにして調達するか?」は、とても重要な業務です。

 

要因解析「系統図」とは?

目的を達成するための最適手段を系統的に追求して行く方法です。

製品品質や信頼性の機能的価値を低下させずに、製品の生産コストや購入価格の低減を行う方法「Value Engineering(バリューエンジニアリング)」で用いられる図表で、機能分析で抽出した要素機能の相互関係を体系化して表現する機能系統図の考え方、作り方を応用した手法で樹形図ともいわれ、家系図、組織図など、古くから使われています。

 

【ステップ④】:真因の検証をする

 洗い出した要因(原因)を整理・解析した上で、問題解決に重要な影響を持つ真の要因を探り見極めます。この時の要因は推定であり、しっかりと検証する必要があります。

 そして大事なのが、机上の推論ではなく事実の裏づけです。裏づけがない場合は、データ収集や実験・現地現物での確認・アンケート収集など、洗い出した要因と特性との関係を証明するために、実験やデータ収集を行い解析して裏づけを取りましょう。

※対策すべき真の要因は、対策したことが目や耳や手で確認出来るもの、計測できるものにします。

真因かどうかを確認する3つのポイント

  1. 「その要因を対策すれば問題が解決され、成果を上げ続けられるか?」
  2. 「もう一度”なぜ?”を質問すると、問題が拡散しないか?」
  3. 「因果関係が逆も成り立つのか?」

誰もが困難を伴なうことが予想される真因からは目を反らしたくなるものです。

しかし、「これならできそう、、、」という理由で選んではいけません。それは真因でない可能性が非常に高いからです。

「これならできそう、、、」ではなく、「これをやらなければならない!」という視点を持って取り組むようにしましょう。真因の対策でなければ、同じ問題が何度も繰り返し発生することになってしまいます。

 

まとめ

要因解析とは、「原因と結果の関係を明らかにすること」です。つまり「ありたい姿と現状の差」の原因を突き止めることで、問題解決の中で最も重要なステップになります。

要因解析では、「なぜ?なぜ?」と質問を繰り返すことで、事実の背後にある真の要因を見つけ出します。まさに要因解析は掘り下げていくことが命です。

掘り下げて解析を進めると新たな事実の調査が必要になります。その時でもきちんと事実のデータ収集を行ないましょう。「原因と結果の関係を明らかにする」には、正しい事実関係を把握できないと正しい対策ができないからです。

 例えば、【車のタイヤがパンクした、、、とする】

  1. タイヤに釘が刺さった?
  2. タイヤの空気圧が少なかった?
  3. タイヤのゴムの劣化?

この考えられる要因系①②③を調べれば良く、ただそれだけのことです。

問題解決の経験差は、ある不具合に直面した時考えられる要因系が「だいたいあの辺だろう」と、知っているか?知らないか?だけのことで、調査で調べることは同じです。

経験の差によって上記①②③の調べる順番が違い、要因が早く見つかり易いかどうかの違いだけで、調べる内容は同じなのです。大切なのは、如何に「早く・正確に」調べるかになります。

 

問題解決8つのステップ

問題解決ステップ

内容

問題解決の基礎

問題解決のための基礎となる考え方や全体像が理解できる。

①:問題の明確化

あるべき姿、ありたい姿と現状の差(問題)を明確にし、
どの問題を改善するのかを決定する。

②:現状把握

現状の調査・分析を行い、問題を層別・具体化する。
事実とデータで把握することがポイント。

③:目標設定

目標とする項目に基づいて具体的に目標を定める。

④:要因解析

特性に関する現状を調査し、要因を洗い出し、整理・解析する。
問題解決の重要なポイント、真因の検証を行う。

⑤:対策立案

対策案の洗い出しと検討評価を行う。

⑥:対策実施

計画に基づき着実に対策を実行し、進捗状況を定期的に確認する。

⑦:効果確認

現地現物で対策結果の確認し、目標値と比較確認する。

⑧:標準化と管理定着

元に戻らないよう標準化し、効果の拡大を図る。

 

最後に

私は、ディンギーヨットに乗って世界の海峡を渡って遊んでいます。

ヨットで海に出ると、大海原の上を流れている風を動力源とするので、セール(帆)と自分の肌で風を感じて、この風向きならセールをこっちに向けて、舵をこう切れば、あっちのいきたい方向に進めるぞ!!!っていうのを楽しみながら操船できます。

そして、当たり前ですけど、ヨットにはブレーキ付いて無いので「その場」にとどまるなんてことできないんです。

そんなディンギーヨットに乗って、米国ロサンゼルスのカタリーナ海峡横断(走行距離34.78km:8時間02分)した時は、ゴール間近の終盤に風が全く吹かないという状況に陥りました。

しかし、風が吹かないと、どうなるのか?

詳しくは、体験記『ディンギーヨットで米国ロサンゼルスのカタリーナ海峡横断!』を見て頂けると、当時のその状況を理解していただけると思いますが、風が吹かないとディンギーヨットは”全く”進みません!

となると、夕暮れ前にゴールできないため、暗闇の中を帆走するという危険な状態になります。そして、さらに危険なのは、このカタリーナ海峡は大型タンカー船が大量の荷を積んで走る海峡なので、大型タンカーと衝突する危険性があるのです。

この動画のように、大型タンカー船と接触してしまう可能性があるのです↓

この時、風速2〜3mとわずかな風(微風)があり、「いかにその風を掴んで早くゴールまで帆走するか?」というチャレンジでした。

頭の中で考えることは仕事と同じで、わざわざ紙に書き出したりはしませんが、頭の中で「どうすれば最短時間でゴールに辿り着けるか?」という要因解析を仲間と必死にやっていました。笑

  • セール(帆)の角度を変えてみたり
  • セール(帆)の貼り具合を変えてみたり
  • クルーの前後左右のポジション位置を変えてみたり
  • センターボードの上下位置を変えてみたり
  • ティラーで漕いでみたり(笑)

もちろん8時間かけて、なんとか無事にゴールしました。

ただメンバー全員、無事ゴールに到着したところで、目的地であるハリウッドに何の興味もないんです!笑

▶︎【この記事を書いた人】
山下 裕司

トヨタ自動車で、製造技術を担当しQCやTQMを学ぶ。その後「中小製造業の新規顧客開拓する」webマーケティング会社を設立し独立。

40歳を超え、自分の得意や好きなことが、自分の人生を必要十分なほど豊かにしているわけではないことに気付き、プロトコール(国際教養)を人生に取り入れ始め、欧州や国内の舞踏会に参加。

全くの未経験から風が動力のディンギーヨットを始め、沖縄・クック海峡・カタリーナ海峡の横断達成。テナーサックスを始めBig BandメンバーとしてサントリーホールやHotel de Paris Monte-Carlo(モナコ公国)での公演を行う。

日々、チャレンジする姿を見た経営者から「うちの社員も主体的に動くようになってほしい!」という相談が増え、製造業企業の人材育成研修を行う。

最近では、欧州でデザイン賞を受賞する世界的に評価の高い日本の高級家具ブランドや、日産自動車のグループ企業(3000人規模)のような大企業から管理職研修などの相談も増えている。

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もしあなたの部下が、、、

  • 積極的に課題へ取り組む気持ちが見えない。
  • 指示待ち状態になっている。
  • 自部署を発展させることが自分の仕事だと思えていない。
  • 社員それぞれに自己の強みを活かせるようになって欲しい。

「今まで色々と研修を試してみたけどダメだった、、、。」とお悩みでしたら、人材育成の研修や、研修プランなどお気軽にご相談ください。

普通の研修会社の社員さんが行う、よくある一般的な研修とは全く違います。

トヨタで学んだTQMの組織運営をベースに、40歳過ぎの初心者が「世界の海峡をディンギーヨットで横断する」”死”に直面する冒険や、欧州の舞踏会など、実体験を通して得た「組織の人間としてメンバーが主体的に動ける」ようになるための研修です。

※海でヨットに乗るような研修ではございませんのでご安心ください。

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