本日は『問題解決手法「目標の設定」』をお伝えいたします。
目標の設定とは?
解決すべき問題が明確になると、その問題解決に向けチャレンジします。その取り組むべき目標設定を行います。目標設定のポイントは「ニーズに基づいた具体的な目標設定を行う」ということです。
目標は、会社としての方針に合って、今の自職場で必要性があり、数値で明確に「何を、いつまでに、どのように」定量的に示すものです。
目標設定:4つの注意点
- 「やること」を目標にしないこと
例えば、ブログからの問い合わせを増やすために「ブログ記事を100記事書く」という風に作業を目標にしないことです。この場合、「今年度中に商品販売数を30件/月にする」と目指す地点を示す目標にしなければなりません - 手段を目標にしないこと
例えば、商品販売数を増やすためには「ブログ訪問者を増やすために記事を100記事書く」といったことが必要ですが、これらはあくまで目標を達成するための手段にすぎません。手段が目標になってしまうと問題解決に結びつきません。 - 「あるべき姿」と「目標」を一致させないこと
例えば、「今年度中に商品販売数を30件/月にする」というのがあるべき姿であれば、ここで立てる目標は「あるべき姿」に近づけるものである必要があります。 - 目標では抽象的な言葉は使わない
例えば、「頑張る・対応する・目指す、、、」など、あいまいな言葉を使うと逃げ道を作ることになります。具体的な数値に置き換えることが大切です。
目標設定の手順:4ステップ
ステップ①:目標とは何か?
目標とは、、、
出典:デジタル大辞泉
- そこに行き着くように、またそこから外れないように目印とするもの。
- 行動を進めるにあたって、実現・達成をめざす水準。
「◯◯をやりたい!」という単なる願いでは、目標達成はできません。これは正しい目標設定ではなく、ただの願いなだけですので、達成できなくても仕方ないでしょう。正しい目標設定には、達成期限と数値目標という、具体的な目標が必ずあります。目標を達成するには、確実に達成できるような客観的に判断できる、行動に結びつく数値目標といつまでに達成するという達成期限が必要です。
例えば、旅行の際に、目的地が決まってなければ、どうやって行くか交通手段も宿泊するホテルも決められません。でも、『出発:東京駅で、目的地:北海道富良野のAホテル。本日中に到着する。』と決めれば、交通手段や宿泊ホテルも全てが明確になります。問題解決の場合、目標値は活動の評価基準になるので、よく考えて決定しましょう。
ステップ②:目標は具体的な数字で決める
目標は、あるべき姿、ありたい姿を達成するために、特性をどこまで改善すればよいのか「何を・どれだけ・いつまでに」改善するのか?を設定します。
【例】
- 何を(特性)・・・製品のキズを
- どれだけ(目標値)・・・月当り10件に
- いつまでに(期限)・・・6月末までに
数値で表現できにくいものもありますが、出来るだけ数値化しましょう。目標を数値化することで、毎日何をすれば目標達成できるか?ということが明確になります。逆に数値化して明確にならなければ、目標は達成できません。
ステップ③:目標値の裏付けを取る
取り組もうとする最も大きい特性値(パレート図第1位)を解決すれば、あるべき姿を達成できるのかを検証しましょう。できないのであれば、(パレート図第2位)の特性値を解決することで、達成できるのか?達成できるまでの特性値数にチャレンジしましょう。
例えば、、、よくある話で、目標は大きく「撲滅させる」とか「ゼロにしないと意味がない」と意見が出ます。その時に、この問題解決の目的を達成させるために「この目標値が妥当です」と理論的に納得できる説明をしましょう。取り組んでも目標値に達成できなかったり、無理な取り組みをしないようにしましょう。
ステップ④:活動計画を作成する
この活動計画をしっかりと5W1Hで計画しないと、途中で挫折したり、また反省の材料もなくなってしまいますので、しっかりした計画表を作りましょう。
「活動計画作成のポイント」
- 問題解決の各ステップを「いつまでに」終了するのかを明確にする。
- 前回の反省点があれば今回の計画に織り込む。
- 各ステップの実績を明確にし書き込む。
- 計画と実績が大幅にズレた場合は、計画修正等の対策をする。
まとめ
目標設定は、簡単に考えられてしまいがちですが、きちんと計画的に決めないと問題解決は期日までに達成することはできません。なぜなら、目標とは「行動を進めるにあたって、実現・達成をめざす水準」ですので、明確で分かりやすいものでなければ行動できないからです。
ですので「何を・いつまでに・どのように」を明確にし、定量的に示すことが大切です。
また、「○○を勉強する」「××をするように頑張る」といった勉強でのインプットすることや頑張るといった手段は目標ではありません。「何を・いつまでに・どのように」するといった定量的なアウトプットを目標設定にしましょう。